。終止符を打って35日目 。 ページ35
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【大丈夫、大丈夫……1人で、ッどうにかしなきゃ、】
止まらない涙を必死に拭いながら、言葉を紡ぐA。
「……」
触れられないと分かっていても、手を伸ばしてその涙を拭おうとした。
「僕は……最低だね…」
頼ることすら…出来なかったんだ
ごめん、ごめんよ、A。
もう…1人にしないから、僕を頼っていいから、
だからお願い
'
「帰ってきてよ、……」
感情がぐちゃぐちゃでおかしくなりそうだ。
酷い顔してるんだろうな、今の僕
【また…だめだった…】
【次こそ…次は…っ】
繰り返される映像。最初は涙を流していたAだったが、
いつの日か涙を流さなくなっていた。
【……】
Aの視線の先には僕と望未が抱き合ってる姿。
望未を利用しようと近づいてた時だ
【っ…】
隠れるようにしゃがみこみ、両手で口元を多い涙を流すA。
【……ぁれ、…】
【…泣いてるの…私…】
ポロポロと、涙を流し服を濡らす。
【……っ、ぁ、】
「……」
長い間泣いてなかったはずだ。
でも、婚約破棄をした後でAの心を壊すのには十分だったんだろう
泣かせてたのは僕だったんだ
【……もう、嫌だよ…っ】
今まで見た映像はただの '' 一部 '' でしかない。
僕が知らない事が、もっとあったはずだ。
それを1人で抱えてたんだ
【私が……守るからね…】
そう言い指輪を外し、教卓の上へと置いたA。
どんな気持ちで指輪を外したのか。
どんな気持ちでその言葉を言ったのか。
僕には分からない
謝ることすら出来ないんだ。
「……どこにいるの、A…」
映像が消え、真っ白な空間が広がった。
＿＿＿＿＿＿
＿＿＿
Aside
「……」
再び真っ暗な空間が広がり、意味もなく私は歩いていた。
進んでるのか分からないけど、それでも歩き続けた。
「……」
意味もなく…なんて言ったけど
本当は扉が現れてくれるんじゃないかって思ったり。
また、五条さんの声が聞こえるかもしれない
そんな淡い期待を胸にひたらすら歩いていた。
お母さんの記憶を何故私が見れたのかは分からない。
でも……そのおかげで知れたこともあった
私の術式について知れたのは大きかったと思う。
……お母さんは…もう、この世にいないけど
五条家の人達はお母さんの事を殺してなかった。
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saachan(プロフ) - 最高でした。物語の内容から秘密が解ける所も考えられていて､感動でした！ (9月25日 6時) (
レス) id: 19e4ed7fb5 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - あ“あ”ｱｱｱｱｱｱｱ“ しにやしたわ (8月21日 15時) (レス) @page50 id: 00641871ce (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ラテ - あ”ー涙が止まらない”ぃーーーーー (6月1日 21時) (レス) @page50 id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
由衣(プロフ) - 天才だと思います。考え抜かれたストーリー、緻密な伏線、原作に忠実な登場人物の仕草や口調、そのどれもが高密度で滑らかに仕上がっていて素晴らしい物語だと思いました。一生忘れたくない物語に出会えたこと感謝します。 (2023年1月10日 22時) (レス) @page50 id: e683fae7d7 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - 読む手が止まらなくて気づいたら朝になってました…！すごく良かったです！ (2023年1月9日 5時) (レス) id: 3fb130f810 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒姫ユキナ
| 作成日時：2022年10月28日 17時
