我慢しすぎた。「青葉城西」

。我慢32 。 ページ36

、





凛架ちゃんが




「A先輩にやり方を教えてもらってない」



と言った瞬間にあの場から離れた。






そして





体育館扉の前で立ちどまる。



手は扉を開けようとしているが開ける勇気がない。






国見ちゃんと凛架ちゃんに


どんな顔して会えばいいかわからない





…国見ちゃんがなんて言うか怖い



凛架ちゃんのこと疑いもせず信じちゃったかな？



私のこと軽蔑とかするのかな？







もう……






、






、







あ「……」



前みたいに話せなくなるのかな……






そう考えれば考えるほど


開けにくくなっていた。







そんな時だった










及「さっき、凛架から聞いたんだけど…」



岩「なんだよ」





あ「！！！」



扉近くで話しているのか


扉越しでも、はっきりと聞こえてしまった







これじゃあ…また盗み聞きになっちゃう…




はやく扉開けて入らなきゃ




そう思い扉を開けようと手に力を入れたが






、





、





、






、








、







、








及「凛架、Aにマネの仕事のやり方教えてもらってなくて困ってるんだってさ」







あ「……」




扉からスルッと手が落ちた









岩「あ？Aなら教えてるはずだろ？」






及「俺もそう思ったんだけど
凛架は教えてもらってないらしいよ？


Aに聞いてみれば？って言ったら

前聞いたらすごく怒られて怖かったんだって


……だから声出し中心に頑張ってるってさ｣








マネの仕事について聞かれたことない。


怒ったことなんて一度もない。






松「俺がAに聞いてきてもいいしよ


じゃなきゃ、凛架が可哀想だろ」








みんな、凛架ちゃんの言ったこと



すぐ信じるんだ。疑いもなく。









あぁ……





そうだったね。忘れてた。









花「それでも少しでも力になりたくて
声出しとかしてる凛架って優しいよな｣





及「ほんっとそれね！」










＿＿愛されの特権だよね。








ねぇ、及川さんち





私、みんなのために我慢してたんだよ？




凛架ちゃんが仕事してないなんて言ったら



春高に害がでるかなっておもって黙ってたんだ



部活内で争いごとなんてしたくないからって




我慢し続けたんだよ




家庭で嫌なことあっても、体がボロボロになっても





凛架ちゃんが優しい？冗談じゃない。







、









、









どんどん私の中で崩れていく

。我慢33 。→←。我慢31 。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す