。繰り返して46回目 。 ページ48
'
「大丈夫だからね、すぐに硝子がくるから、」
自身の上着を脱ぎ、私を包むようにした五条さん。
そのまま抱きしめられる。
「……」
五条さんの匂いと、温かさに包まれる。
あぁ……最後がこんな幸せで…いいのかな、私…
「悠仁くん…たちは…」
「っ……助かるよ。大丈夫。大丈夫だから、…」
「……そっか…」
きっと悠仁くんと伏黒くんは助かるだろう。
でも……野薔薇ちゃんは助からない。
致命傷を刺した私はもう時期死ぬ。
……五条さんなりの、優しい嘘だった。
「ねえ、やだよ、こんなの…」
「っ……」
声が震えてる五条さんに、心臓が痛くなった。
「俺の事嫌いでいいから、」
「……」
「もう、関わらないから…ッ」
、
「_____死ぬなよ、ッ馬鹿野郎…っ」
五条さんの目からポロポロと、涙が落ち、私の頬を伝った。
「…泣かな…いで……」
私は…その涙を拭うこともできない。
「……」
私の居なくなった世界はどうなるのかな
みんな、いつもと変わらず任務に行って、笑って…きっと、
幸せな日々だろう。
みんなが幸せなら、それでいいの
例えそこに私が居なくても____
、
____
【Aさん!!!】
_____
「……」
私の名前を呼ぶ野薔薇ちゃん。そしてその後ろにはみんな。
脳裏に高専のみんなとの思い出が、沢山溢れる。
そして_____
____
【僕の婚約者だから、勿論僕が引き取るよ?】
あの時嬉しかったなぁ、
____
【同棲しない?A】
そういえば…リクエストされてたお菓子…作れなかったや、
___
【…明日、婚約指輪選びに行こっか】
握られた手に熱が帯びた。
___
【…うん、似合うね。これにしよう】
指輪を見つめ、優しくそう言った貴方が大好きだった
____
【忘れないよ。忘れるわけが無い。】
握られた手の温もりも全部、全部、……
____
「ッ……」
思い出されたの高専のみんな、五条さんとの思い出。
あぁ……これまで何度もループを繰り返す為に命を絶った。
けど…今更…
「っ、ぁ……」
溢れる涙。
、
死ぬのが…こんなに怖いなんて…思わなかった。
「ッ……」
涙を流す五条さん。
貴方を1人遺して死ぬのが…
みんなの記憶に私という存在が消えてしまうのが…
こんなに怖いなんて…知らなかった
796人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アキ(プロフ) - 黒姫ユキナさんの作品どれも泣いてしまう作品ばかりでほんとに読んでて切ない、😭💕 (2022年10月28日 20時) (レス) @page21 id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - ドキドキとハラハラが止まりません…‼︎更新いつも楽しみにしています! (2022年10月27日 20時) (レス) @page44 id: ab187a6c5b (このIDを非表示/違反報告)
ラグすぎるって - 応援してます! (2022年10月27日 19時) (レス) id: 62ead42611 (このIDを非表示/違反報告)
ラグすぎるって - 夢主ちゃんが幸せになりますように! とても素敵作品で続きがとても気になってハラハラドキドキしてます! 更新頑張ってください!! (2022年10月27日 19時) (レス) @page44 id: 62ead42611 (このIDを非表示/違反報告)
︎︎ラムネ - 毎日読ませて頂いてます 🙏🏻 とても素敵な作品ありがとうございます 。 (2022年10月27日 6時) (レス) @page37 id: a6303a4f88 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年10月21日 20時