。繰り返して37回目 。 ページ39
'
「あなた！！！望未は無事なの！？
私も行くわ、早く行きましょう！！！！」
望未さんの母親も慌てて走ってきて、使用人も連れていったのか
そのまま屋敷の中はものけの殻となった。
「……」
静まり返った屋敷に私の手錠の音が響く。
……焼印を入れられなくてよかった
本当に…怖かった。
これから先もあんな事があるのかと考えると手の震えが止まらない。
いや…そもそも帰ってきたら入れられちゃうのかな？
望未さんの引率する任務で何かあったって言ってたな
帰ってくるのが遅かったらいいんだけど…
「……」
望未さんの引率する任務……か
、
＿＿＿あれ＿＿＿＿
、
＿＿＿＿＿＿＿望未さんは…誰の引率をしてたの？
「ッ！！！！」
浮かんだのは悠仁くん達だった。嫌な予感がした。
痛む体を起こして外に出ればそのまま走った。
「っ……」
引率相手は悠仁くんたちじゃないかもしれない。
相手は夏油傑じゃないかもしれない。
確信なんてない、それでも＿＿＿＿＿＿＿
「みんな……っ！！！」
もし、もしループが過去と同じような結末を辿るのなら…！
今頃みんなは……
「っ……」
ヒュっと、一瞬息が出来なくなった。
……だめ、だめだよ、死なないで、
＿＿＿＿＿＿願いだから…ッ
脳裏に血の海と夏油傑の笑い声が思い出される。
呼吸が苦しい、一気に頭の中が真っ白になる。
ループによって夏油傑がみんなを襲う場所は違った。
でもこれまでのループで同じだったのは…
望未さんが引率として付いた任務でしか襲われなかったということ。
望未さんたちはなんの任務に？どこへ？
補助監督でもない私には予想もできなかった。
心のどこかで、今回のループは過去のループと全く出来事も違うから大丈夫なんじゃないかって、
襲われる時期も過ぎてて…
あの悲惨な物語からそれてるんじゃないかって。
今世で夏油傑が現れない確証なんて無かったのに油断していた。
「っ……」
分からない、どこなの…！！！
焦りが募り、心臓の波打つ速さがより速くなる。
その時だった。
、
「あ！居た居た〜！！！」
目の前にはツギハギの男。
私を見るなり距離を詰めた。
「…誰ですか」
「あぁ、僕は真人。よろしくね、梵Aちゃん」
そう言い笑うこの人になんだか寒気がした
……どうして私の名前を…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 800人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アキ(プロフ) - 黒姫ユキナさんの作品どれも泣いてしまう作品ばかりでほんとに読んでて切ない、😭💕 (2022年10月28日 20時) (
レス) @page21 id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - ドキドキとハラハラが止まりません…‼︎更新いつも楽しみにしています！ (2022年10月27日 20時) (レス) @page44 id: ab187a6c5b (このIDを非表示/違反報告)
ラグすぎるって - 応援してます！ (2022年10月27日 19時) (レス) id: 62ead42611 (このIDを非表示/違反報告)
ラグすぎるって - 夢主ちゃんが幸せになりますように！ とても素敵作品で続きがとても気になってハラハラドキドキしてます！ 更新頑張ってください！！ (2022年10月27日 19時) (レス) @page44 id: 62ead42611 (このIDを非表示/違反報告)
︎︎ﾗﾑﾈ - 毎日読ませて頂いてます 🙏🏻 とても素敵な作品ありがとうございます 。 (2022年10月27日 6時) (レス) @page37 id: a6303a4f88 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒姫ユキナ
| 作成日時：2022年10月21日 20時
