。我慢128 。 ページ41
【あなたside】
冨岡さんが立ち上がり、鬼へと刃を向ける。
雪が降る。あなたを消してしまうように
『……いや、…っ』
やめて、ねえ、冨岡さん…
私望んでないよ、
私もあなたのことを愛しているの
『やめて…っ』
死んで欲しくないの
ねえ、ねえ…っ
『冨岡さん……ッ』
思わず手を握りしめたその時。
『……』
手の中に何か違和感があった。
握られた手をゆっくり開けば_____
'
'
『……簪…』
手のひらの中で、月明かりに照らされる簪。
ガラスで出来ていてとても綺麗。
『……』
その簪を見つめていれば、
雪が、手のひらに舞い落ち、溶けた。
『!!!!』
その瞬間。
______
【「冬はお前を思い出す」】
____
【やはりこの簪が良く似合うな】
_____
『っ!!!』
冨岡さんが私の髪を触り、そう言う
____
【お前の居場所はここだ。】
____
【気づいたら好いていた
……俺では至らないか?】
_____
頭が痛い。割れるように。
脳裏にフラッシュバックして浮かぶ
_____
【こっちへ来い】
____
【これを着ておけ】
____
私を隣置くあなたも
羽織を私の肩にかけるあなたも
____
【愛らしいな……】
___
【A】
____
口付けをするあなたも、
私を愛しそうに呼ぶあなたも。
___私____
全部、全部、
知ってる、分かってる____
そんなあなたが愛しくて、愛しくて、
記憶をなくしてもそんなあなたにまた恋をした。
思い出したよ、ねえ、
思い出したよ……っ、
『ッ!!!』
心臓が苦しい、手の甲が【零】へと変わる寸前。
.
.
「…記憶や思い出がなくなったとしても
何度だってAを愛するだろう____」
『っ……!!!』
_____
【____お前を愛している】
___
冨岡さん…
ちがう、ちがう……っ
___あなたは__
'
'
『……義勇さん……っ』
涙が溢れ、
義勇さんが鬼へ刀を振るった。
『嫌ッ……!!!』
手を伸ばしても届かない
義勇さんが振り向き、優しく、心配そうに微笑んだ
やだ、やめて、嫌……っ!!
「義勇さん…ッ!!!」
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○○(プロフ) - 感動しました!今まででとても大好きになれた作品です。ありがとうございます笑 ! (1月9日 19時) (レス) @page50 id: 440a20ffd9 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 今まで読んできた占ツクの小説の中で一番感動しました 最高としか言いようがないです 素敵な小説ありがとうございました!!!!!!!!!! (8月14日 23時) (レス) @page47 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - いい話すぎて泣きました😭今更ですが、完結おめでとうございます!! (7月17日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - こういうお話大好きで、ボロ泣きしながら一気見させてもらいました!目が腫れております(笑)素敵な作品をありがとうございました。 (7月15日 10時) (レス) @page50 id: 47368c5abf (このIDを非表示/違反報告)
猫鈴 - 最初から最後まで読んで泣きまくりました。感動的で素敵な小説をありがとうございます (2022年11月17日 17時) (レス) @page50 id: 49c7725a4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2019年10月19日 10時