。我慢126 。 ページ39
【冨岡side】
『冨岡さ、ん…っ』
目の前で手を握れば涙を流すA。
「……」
こうして手を握るのも最後だ
お前の顔を見るのも、声を聞くのも、触れるのも。
分かっているだろうA。
俺は躊躇わずアイツの頸を斬る
お前を守りたい
お前が生きていてくれればいいんだ
『いや、いや…っ、』
_____
【『__義勇さん!!』】
____
「……」
脳裏に笑顔で俺の名前を呼ぶA。
'
……来世があるのなら…俺は…
もう一度お前と出会いたい
俺はまたお前を愛するだろう
「…俺はお前に取り返しのつかない事をした。
…すまなかった」
『そんなの、いいから…っ』
「お前の記憶を戻したい。
…なにより、お前に生きてもらいたい。」
『やだ、やだよ…!! 冨岡さんも一緒に___』
Aが俺の隊服を弱々しく掴む。
''行かないで'' そう言ってるようだった。
'
「お前と出会えて…
お前を愛せれて俺は幸せだ
お前のために命を賭けて戦えた事。
お前のために命を失うのならば本望だ。」
Aの綺麗な瞳から絶えず涙が溢れ続け、
手で拭ってやっても溢れる。
…泣くなA。笑顔でいてくれ
「____時透。」
「冨岡さん…」
俺が呼べばAと応戦しながら、俺の方を見た。
そんな時透に
「…皆に伝えてくれ。
'
_____Aを頼んだ。」
「何言って____!!!」
再びAの刀を受ける時透。
この鬼を殺れば具現化された者も消えるだろう
『やだ、やだ…!!嫌、!!』
立ち上がろうとする俺の羽織を掴み、
離さないA。
「……」
痣が【零】へとなりかけている。
時間が無い。
「A」
『やめて、やめて、っ
私はいいから…いいからっ…!!』
「A。」
『やだ、嫌だよ、そんなの私…っ!!』
「_____A」
『っ…』
手を握り、Aと額を合わせた。
そして
「……お前を置いていくことを許してくれ
俺はお前を救いたい。笑っていて欲しい。
これからも、この先も、ずっと」
『…冨岡…さん…』
'
'
「_____お前を愛している」
『…っ…』
そう言い、Aの手のひらに簪を渡し、
立ち上がった。
「……」
''義勇さん''
来世ではまたそう呼んでくれるかA
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○○(プロフ) - 感動しました!今まででとても大好きになれた作品です。ありがとうございます笑 ! (1月9日 19時) (レス) @page50 id: 440a20ffd9 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 今まで読んできた占ツクの小説の中で一番感動しました 最高としか言いようがないです 素敵な小説ありがとうございました!!!!!!!!!! (8月14日 23時) (レス) @page47 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - いい話すぎて泣きました😭今更ですが、完結おめでとうございます!! (7月17日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - こういうお話大好きで、ボロ泣きしながら一気見させてもらいました!目が腫れております(笑)素敵な作品をありがとうございました。 (7月15日 10時) (レス) @page50 id: 47368c5abf (このIDを非表示/違反報告)
猫鈴 - 最初から最後まで読んで泣きまくりました。感動的で素敵な小説をありがとうございます (2022年11月17日 17時) (レス) @page50 id: 49c7725a4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2019年10月19日 10時