。我慢109 。 ページ22
【甘露寺side】
『ねえ、助けてよ、苦しい、辛いの、』
「っ、Aちゃん…!!」
「甘露寺!!!」
伊黒さんに名前を呼ばれて、急いで避けたけど
それでも片足は半分凍ってしまった
「ッ……」
「甘露寺!!戦わなければならないッ!!
このままだとお前が______」
Aちゃんに応戦しながらそう言った。
'
……分かってるのよ、伊黒さん
でもね、
「…どうしても、斬れないんです、ッ」
刀を持つ手が震えるの
Aさんを見るだけで涙が溢れるの
ごめんなさい、ごめんなさい
あなたがあんなに辛い思いをしていたのに
今更遅いのに、
遅すぎたのに、
ごめんなさい、それしか出てこないの
『蜜璃ちゃん、ねえ、どうして…?』
「!!!」
「甘露寺!!!!」
_____
_____
【不死川side】
「俺の弟を血鬼術で
いい様に使うんじゃねェ!!!!!!」
頭にキタ挙句、玄弥の頸を跳ねた
「ハアッ、…!!」
鬼の血鬼術。
偽物。ただの具現化。亡霊。
無理やり思わせても
弟の頸を跳ねたことに対しての罪悪感
____
【___人殺し!!!】
____
鬼化した母親を殺し、
玄弥にそう言われた時の記憶が蘇る
クソッ、思い出すな思い出すな思い出すな…!!
母親のことさえ脳裏に浮かぶ寸前だった
その時だ
『____助けてよ、不死川さん』
目の前に現れたA。
「……」
変わらない、いつものアイツ。
『苦しいの、辛いの、もう嫌なの、』
「そうだなァ…」
『みんな信じてくれなかったの、』
「悪かったなァ…」
『どれだけ我慢したら、報われるの…?』
「……」
どれも紛れもねェAの本音だ
黒いモヤに映されてたAが脳裏に浮かぶ
アイツがどんな気持ちで鬼殺隊を辞めると言った。
1番の居場所を自ら手放したAの気持ちは。
アイツが打ちのめされてる時に
なぜ寄り添ってやれなかったァ
_____死を信仰するほど苦しませてたのによォ
『助けて…ッ』
「!!!」
Aが本当に言ったように聞こえた。
アイツが本当に
言いたくても言えなかった事かもしれねえなァ
「…ったりめェだろうがよォ」
だから俺はお前の頸を跳ね、
鬼の元へ行かなきゃならねェ
そして本当のAに会いに行くんだァ
「もうアイツを1人にしねェ…!!!」
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○○(プロフ) - 感動しました!今まででとても大好きになれた作品です。ありがとうございます笑 ! (1月9日 19時) (レス) @page50 id: 440a20ffd9 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 今まで読んできた占ツクの小説の中で一番感動しました 最高としか言いようがないです 素敵な小説ありがとうございました!!!!!!!!!! (8月14日 23時) (レス) @page47 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - いい話すぎて泣きました😭今更ですが、完結おめでとうございます!! (7月17日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - こういうお話大好きで、ボロ泣きしながら一気見させてもらいました!目が腫れております(笑)素敵な作品をありがとうございました。 (7月15日 10時) (レス) @page50 id: 47368c5abf (このIDを非表示/違反報告)
猫鈴 - 最初から最後まで読んで泣きまくりました。感動的で素敵な小説をありがとうございます (2022年11月17日 17時) (レス) @page50 id: 49c7725a4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2019年10月19日 10時