。我慢111 。 ページ24
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『なんで、..!!』
思わず崖から身を乗り出し、下の廃村を見た。
あれは.....前に胡蝶さんから
写真で見せてもらった記憶がある.....
カナエさん...
煉獄さんの前にいるのは煉獄さんのお父さんのはず、
甘露寺さんや伊黒さん。
時透くんに悲鳴嶼さんの前にいるのは私.....?
冨岡さんも宇髄さんも誰かと戦っている。
『どうして...こんな、....!!』
何が起きているのか状況がうまく理解できない
___そんな私に_____
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「君の為に来たんだよ。あの人たち」
鬼は淡々とそう言った。
『......』
.....どうして...?私の為....?
私のせいであんなにみんな血を流してるの?
なんで......
「君相当想われてるんだね。」
言葉が出てこない私に鬼は言葉を続ける。
「今アイツらの前にいるのは
本人の記憶を具現化した人物だ。
でもな....この廃村は俺の血鬼術の領域だ。
この廃村しか具現化は出せない。
そして直接触れ、
手の甲に数字を書かなきゃ記憶は奪えない。
だから俺はある血鬼術をアイツらにかけようとした
いや、かけた。」
『.......なにを...』
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「対象人物一人。
つまり''お前''をアイツらの記憶から消そうとした。
お前の絶望した顔が見たかったからなぁ」
『!!!』
......じゃあ、もうみんなは私の事.....
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「......だが
______誰一人忘れてねえんだよ
こんなの初めてだぜ?お前ら面白いな。」
『......そん、な....』
羽織を握りしめる手に力が入る。
....誰一人.....忘れなかったの?私の事。
私は記憶をなくしてるのに?
私あなた達のこと覚えてないんだよ?
それでもずっと一緒にいてくれた。
私そんなにあなた達に大切にされるべき人間なの?
『っ.......』
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「なにを泣いている。殺すぞ。」
鬼に手を掴まれる。
『っ、』
それでも私の目からは涙が止まらない。溢れている。
ごめんなさい
みんなが必至に戦っているのに.....
『ごめんな、さい....っ』
嬉しいの、嬉しくて仕方ないの.....っ
涙を流す私に
「そんな顔は求めておらぬ。
絶望だ。絶望しろ____」
鬼はそう言うと手を目の前に出した。
そして___
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「血鬼術__''具現魔鬼''【絶】」
そう、言った。
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○○(プロフ) - 感動しました!今まででとても大好きになれた作品です。ありがとうございます笑 ! (1月9日 19時) (レス) @page50 id: 440a20ffd9 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 今まで読んできた占ツクの小説の中で一番感動しました 最高としか言いようがないです 素敵な小説ありがとうございました!!!!!!!!!! (8月14日 23時) (レス) @page47 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - いい話すぎて泣きました😭今更ですが、完結おめでとうございます!! (7月17日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - こういうお話大好きで、ボロ泣きしながら一気見させてもらいました!目が腫れております(笑)素敵な作品をありがとうございました。 (7月15日 10時) (レス) @page50 id: 47368c5abf (このIDを非表示/違反報告)
猫鈴 - 最初から最後まで読んで泣きまくりました。感動的で素敵な小説をありがとうございます (2022年11月17日 17時) (レス) @page50 id: 49c7725a4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2019年10月19日 10時