目覚めれなくなった84日目. ページ38
、
切島side
、
「何言ってんだよ！！！
おまっ、さっき夢に入ったばっかじゃねえかよ！
1日も…」
上鳴の腕をつかみ、止めてる俺。
何度呼びかけても、
俺の言葉は上鳴には響かない。
「大丈夫だからよ、平気だから…」
「っ…」
まただ。
、
、
またこいつは無理して笑って…
やめろよ、やめてくれよ…っ
、
Aみてえに、
もう戻ってこなくなっちゃいそうで…
、
Aだけで、充分だ…
、
、
「いかせねえからな…」
絶対に行かせない。
行かせられない。
腕をつかむ手が、自然と力が入った。
、
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すると
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、
、
、
、
「離してくれ切島。
…はやくいかなきゃなんだよ。」
と、いう上鳴。
みんなの表情が変わった。
、
俺の言葉は届かない。
気づいたんだ。
あいつの頭の中は
ずっとAのことでいっぱいなんだ
自分の誤ちを、償おうと必死なんだよこいつ…
夢から覚めれなくなったAを…
ほっとけれないに決まってるよな
自分の…俺たちのせいで…
こんなことになったんだから…
「…………」
でも…
でもよォ…っ
、
、
、
、
「お前！！
これ以上みんなに辛い思いさせんじゃねえよ！！」
静かな病室に、俺の怒鳴り声が響く。
八百万が焦っているのがよく分かった
しかし、それでも俺の口からは言葉が止まらない。
今まで溜まってるものが、すべて出てくる。
、
「おまえっ…みんながどんだけ心配してるか…
分かってんのかよッ！！！」
上鳴の表情は下を向いているためわからない。
しかしそれでも、言い続けた
「Aみたいになりそうで、みんな…
怖くて仕方ねえんだよ…っ
気づけよ！！！お前、本当は気づいてんだろ！？」
「やめてください切島さん！！！！」
「もうやめようよ切島くん！！」
涙をためた、八百万と緑谷が俺を抑える。
麗日たちにいたっては呆然とし、
その表情は悲しさで溢れている。
「っ…わりい…」
周りを見て自分が
どれほど取り乱したかが分かった。
しかしそれでもなお、何も言わない上鳴。
、
重い空気の中。
、
、
口を開いたのは上鳴だった。
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作者名：黒姫ユキナ
| 作成日時：2018年7月14日 11時
