目覚めなくなった59日目. ページ12
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上鳴side
「こいつ、ずっと寝てんな。」
「ああ、[夢喰い]はずっとそこで寝てるぜ」
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「Aの野郎、どんな感じだ」
緑谷と轟がAの夢の中入っていて、
その順番待ちとして待っていたその時だった
爆豪に聞かれたのは。
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「…みんなが何言おうと、あいつには響かねえ
…まあ、それぐらい傷つけてたんだなって」
「……」
俺がそういうと何も言わない爆豪。
ああ…そういえば、
爆豪はAの夢の中に入らないんだっけ。
そりゃ、何も知らないよな。
「……」
…気になるわけ…だよな
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「……あいつ…夢樺のことばっかで…｣
口から自然と言葉が出てくる。
Aの夢に入って誤ったあの日。
Aの言ったことが、頭の中で駆け巡る。
＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿
『連れ戻さなきゃ…
ダメでしょ？
だって、
＿＿＿＿＿必要なのは夢樺ちゃんだもん』
＿＿＿＿＿
＿
「あいつ、自分のことなんて、そっちのけで…
夢樺、夢樺って……」
どれだけ、俺達がAのことを話しても…
すぐに、夢樺のことばっかで…
「……」
あんなこと言われるくらいなら、
まだ、まだ…
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「まだ…ッ
責めてくれた方が…よかった…！」
1番。辛かった。
責めてくれた方が、どれだけよかったことか。
しかし。
そうさせてしまったのは俺たちであり、
取り返しのつかないことをしたのだ
「……どうすれば…いいんだよッ」
視界がボヤける。
どうすればいいのかわかんねえ
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何をしたらAは戻る？
どうしたら、あいつを救える？
……ひとつも答えなんかでない。
ただただ、日々の日常を後悔で終わるしかない。
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そんな、時だった。
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「ん……」
「…っ」
緑谷と轟が体を起こす。
そして
「どうだった？」
"だめだった"
"悪い…"
そんな、答えしか帰ってこないと思ってた
のだが…
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「…もう…夢樺もいないのに…
帰ってこないって…」
それは想像していた言葉より深刻だった
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作者名：黒姫ユキナ
| 作成日時：2018年7月14日 11時
