目覚めれなくなった89日目. ページ43
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「なーんでみんなあんな頭いいんだろうなあ」
『でも、相澤先生から聞いたよ？
最近上鳴くん勉強頑張ってるって』
「みんな気づかなかっただけで、
俺って実はYDKなわけよ」
『やってもできないこ？』
「やればできる子だわ！！」
『ごめんごめん笑』
ああ、楽しいな…
もっと、話してたいな…
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いつもの会話。
何も変わらない、いつもの日常。
『……』
夢から出られなくなっても、
充実させてくれたみんなには感謝しきれない
本当に…
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『…ありがとね、上鳴くん。』
「え？」
ふと私がそんなことを言えば、
何に対してお礼を言われたのか
理解できてないようだった。
そんな彼に＿＿＿＿
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『こうやって、何回も…夢の中に来てくれて…』
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今日だって3回目。
体の負担がどれほどなのか計り知れない
だからこそ怖くて仕方が無い
なのに…
「ああ、んなことで礼を言うなって！！
俺が好きできてるんだからよ！！」
『上鳴くん…』
笑顔でそんなこと言ってしまうんだ
自分のことなんて…考えないように…
『っ…』
その笑顔を見てたって
わかっちゃうの。
無理してるって、
体なんて…とうに限界きてるよね？
なのに…私の前だと何も無いように振舞って…
『…ッ』
そんな彼を…
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＿＿＿＿＿＿もう、見たくないの
爆豪くんの、あんな表情も。
クラスのみんなの無理してる姿も…
不安そうにする表情も＿＿＿
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全部、全部、見たくないのッ…
私が…原因なのに、
みんなにこんな思いさせて…
『………』
このままじゃ…
みんなが＿＿＿＿＿＿
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「…俺はさ、」
『…』
突然、口から言葉をもらした上鳴くん。
その表情は、無理もしてなくて、
素直な彼だった。
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＿＿＿＿＿そして
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「俺はよ、
お前が目覚めるまでずっとここに来るから…
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＿＿1人ぼっちになんて…ぜってえさせねえからな」
『っ……』
＿＿胸が、苦しくなるのが分かった。
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作者名：黒姫ユキナ
| 作成日時：2018年7月14日 11時
