_再開_ ページ39
あなたside
そのままゆっくり私を炭治郎の横に下ろし、
自身が着てた羽織を私の肩にかけた。
顔は見えないが、
あ「.......この羽織....」
かけられた羽織にはとても覚えがあった。
炭治郎も覚えがあるようだ。
だってこの羽織は____
、
、
あ「.....冨岡さん.......」
、
累「次から次に......!!!
______血気術 ''刻糸輪転''」
と、広範囲の糸が冨岡さんに。
すると
冨「全集中・水の呼吸 拾壱ノ型 」
炭「拾壱ノ型.....!?」
冨「____''凪''」
あ「!!!!」
一瞬だった。
あんな広範囲の糸が
冨岡さんの間合いに入った瞬間に糸がばらけたのだ
そして.....
あ「.....すごい」
一瞬で頸を斬ったのだ。
あ「.......」
でも どうして.....
鬼のあなたはそんなに悲しい顔をするの......
よたよたと、ゆっくりと、頸のない状態で
こちらへ近づいてくる。
そして 目の前で倒れた。
あ「.......」
炭「小さな体から抱えきれないほど
大きな悲しみの匂いがする......」
炭治郎のその言葉に胸が痛くなった。
鬼の背中に手を置く炭治郎。
私もそっと、手を置いた。
累「山ほど人を殺した僕は.....地獄に行くよね.....
父さんと母さんとは同じところに行けないよね...」
離れた頸から、そう、聞こえた。
そんな彼に.....
あ「きっと君のお母さんとお父さんは.....
地獄だろうが一緒に行くよ.....
だって、
_____家族だもん、」
そう言えば、大粒の涙を流しながら灰となった。
残ったのは着物だけ
そんな着物を踏みつけ、
冨「人を喰った鬼に情けをかけるな
子供の姿をしてても関係ない。
何十年何百年生きてる醜い化け物だ。」
と、冨岡さん。
あ「っ.....」
当たり前だろう
きっとこれが普通の考えなのかもしれない。
でも..
炭「殺された人達の無念を晴らすため。これ以上被害者を出さないため.....勿論俺は容赦なく鬼の頸に刃を振るいます
だけど鬼であることに苦しみ
自らの行いを悔いている者を踏みつけにしない」
あ「鬼は、人間だったんです、
私と.....私たちと同じ人間だったんだから。」
これまで涙を流す鬼を沢山見てきた。
炭「足を....どけてください」
あ「醜い化け物なんかじゃない、
鬼は虚しい生き物で、悲しい生き物です....っ」
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2019年9月14日 12時