【男主】馬鹿にできない【YG】

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俺たちのテーブルに酒が並べられて、お互いに当たり障りのない会話をしながら酒を飲んだ。簡単な自己紹介も終え、俺が1歳上なことがわかり『ハジュニヒョン』呼びにもなった。



酒が入りほろ酔い状態の俺はまた愚痴を言っていた。


大学入学で地元を離れた俺は周りに友達が少なく、その数少ない友達も彼女がいたり、そもそも酒が弱かったりと一緒に飲んだのが片手で数えられるほどであった。

だから、というわけでもないが酒を飲みながら談笑するのが楽しすぎて完全にはしゃいでいた。しかも相手は聞き役が異様に上手い。それはもう気分がよかった。



そして気分の良くなった俺はSUGAがトイレに行っている間に更に酒を頼んだ。よく聞くドンペリとその他諸々。

戻ってきたSUGAとまた飲んで、途中カトクも交換して、笑って。飾りボトルも何本か頼んで、美味しかった酒リピートして。

お互い潰れることもなく、楽しく話していたら「そろそろお時間になりますが、いかがいたしましょう？」とスタッフが来た。

もう２時間も経っていたことに気づき、「じゃぁそろそろ帰るわ。」とお会計をした。







「お会計こちらになります。」そう見せられた数字は１１０万と端数。良かった...。もっといってるかと思った。これなら予算内である。


「現金でお願いします。」と封筒ごと渡す。持ってきたのは１５０万。高いと言われていたから多めに持ってきてよかった。無銭飲食になるところだった。





「は？なんでそんないってんの？最初頼んだのそんな高くないでしょ。」


「あぁ、美味しそうなの見つけたから何本か頼んだんだー。３０万のと４０万のやつ。あれうまいね。SUGAも2杯くらい飲んでたじゃん。


　いやー、楽しかったー！俺絶対またここ来るわ。居心地良すぎ。」





「...ハジュニヒョンって金持ち？」


「俺の親が、ね。でも今日使ったのは自分で稼いだ金だから。俺の３年分のバイト代。」



そう言ってにひっと笑って見せると、



「たかが、介抱のお礼にそんなに使うとかイカレてんな。」と言われた。はぁ？たかが？




「たかが介抱っていうけど、お前は物理的にも精神的にも俺を助けたんだよ！あと純粋にお前と飲む酒が美味かった！だから俺は多分また来る！




次来た時も絶対愚痴言うけど、付き合えよ。ヒーロー。」





「だから俺はヒーロー似合わねぇって。


　また来てねハジュニヒョン。待ってる。でも次はこんなに金使わないで。」





使う気満々だった。

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