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そんなこんなで、酔っぱらった俺はネオン街へと向かった。
が、俺はべろんべろんに酔っていて足取りも覚束なかった挙句泣きそうになっていた。らしい。
ぶっちゃけ道中の記憶は皆無に等しい。これは後から聞いた話だ。
最終的に俺はSUGAの働くこの店、『Luna』の前でうずくまって嗚咽をもらしてた。
そんな迷惑極まりない酔っ払いを拾ってくれたのがSUGAである。
この頃、SUGAはホストクラブに入店して2ヶ月の新人だったのにもかかわらず俺を店に連れてって介抱してくれた。
「お兄さーーん生きてる?水飲んで。」
「んぇ?ここどこ...。」
「俺の働いてる店。あんたうちの店の前で喚いてたんだよ。営業妨害。」
バックヤードに運んでくれたらしいSUGAは甲斐甲斐しく世話をしてくれた。吐きそうと言えばトイレまで付き添って吐かせてくれた。
ついでに愚痴もはかせてくれた。
泣いてる見ず知らずの酔っ払いに「なんかあった?」なんて優しく問うもんじゃない。俺はもうローションを飲んだんじゃないかという勢いでスルスルいきさつを話した。
「なるほどね、ホストに彼女盗られた悔しさでヤケ酒してこうなったと。」
首を縦に振るとSUGAは肩を揺らして笑ってた。
そんなに笑わなくてもいいじゃんか...。と思いながらも、どんなに彼女が好きだったかとか俺なりの愛情表現はしたとか、SUGAにとってはどうでもいい話ばかりした。
「なんでこんなに喋ってんだろ、初対面なのにね。聞いてくれてありがとう。
君みたいだったら彼女に寂しい思いさせなかったのかなぁ。」
半笑いでそう言うと、ずっと喋らず笑ってたSUGAが口を開いた。
「ふはっ確かに俺みたいだったら別れなかったかもな。
あんた気づいてないの?俺、ホスト。ここホストクラブだけど?」
マ ジ か よ 。
「ホストってこんなに居心地いいのかよぉ。」
ちくしょう彼女がハマった理由がわかりすぎる。これは抗えない。
「服装とかで気づけよ。」と楽しそうなSUGA。酔っ払いにそういうの求めるなよ。気づかねぇよ。本職見たの初だぞ。
こうしてべろんべろんの俺はSUGAと出会ったのだった。
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ruru_chandayo00(プロフ) - 続き気になりすぎです、、ユンギ頑張って、、 (10月16日 14時) (レス) @page32 id: 9f9b345cea (このIDを非表示/違反報告)
にしむら - あわわ、好きすぎます...!更新嬉しすぎてぶっ飛びます!wwこれからも頑張ってください! (2022年12月24日 14時) (レス) @page32 id: d8014ebbb9 (このIDを非表示/違反報告)
Rara(プロフ) - また更新してくれていてこの作品大好きなのでとっても嬉しいです!!!更新頑張ってください!! (2022年9月26日 1時) (レス) @page30 id: d3a5a80530 (このIDを非表示/違反報告)
間宮るぎ(プロフ) - jimizukoさん» コメントありがとうございます。長らく放置していたら自動的に完結になっていました···。また少しずつ更新していきますので、見ていただけたら嬉しいです。 (2022年9月25日 18時) (レス) id: 686a146e94 (このIDを非表示/違反報告)
間宮るぎ(プロフ) - pcmtpokさん» いつもコメントありがとうございます!また少しずつ更新するので、見てくださると嬉しいです!よろしくお願いします。 (2022年9月25日 18時) (レス) id: 686a146e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:間宮るぎ | 作成日時:2021年8月12日 20時