＃ ページ13
「ん、わかった。今行く。」
なるべく平静を装って女に「ごめん、ちょっと抜けるね。また後で。」と告げて席を立つ。後ろから「早く帰ってきてねー？」と聞こえるが、最短でもあと20分はかかる。早く戻るつもりもない。
聞こえてないふりをして足早に個室へ向かう。仕事柄腕時計をつけていないから時間が分かりづらい。できるだけ長くヒョンと一緒に居たいのに…。
個室に入る前に軽く髪を整える。
「ただいまハジュニヒョン。ちゃんと俺の酒残ってる？」
「おかえりー。残してあるよ、ちょっと飲んだけど。新しいの頼む？」
おかえりと言ってくれたヒョンにニヤけそうにけそうになったが、ヘルプとの距離が思った以上に近くて真顔になった。さっさと他のヘルプ行ってこいよ。
ヒョンの隣を奪い返し、わざとらしく「疲れた」と言ってみる。慰めてくれるかなと期待したが返ってきたのはお咎めで。
俺は客だぞ。ってヒョンは言うけど俺にとっては好きな人だ。
好かれてる自信はあれどそれが恋愛的な意味じゃないとわかっている。
ハジュニヒョンが俺との関係をただの『ホストと客』だとしか思っていないのもわかってる。
どうアプローチすべきか。今になって追いかけた経験のなさが悔やまれる。それでも今は月1のハジュニヒョンを堪能したい。
ヒョンの肩にもたれかかる。近づいたことで強く香ったヒョンの匂いに癒される。あーやだな、時間になったらまた1ヶ月会えなくなる。
少し憂鬱な気分に浸っていたら横から久々に聞いた言葉が。
「ユンギヤ？ヒョン、ユンギヤと酒飲みたいんだけど…起きてくれない？」
やっぱり片想い相手からの名前呼びは嬉しくてついつい頬が緩む。俺もヒョンと飲みたいから起き上がる。ハジュニヒョンは無意識に俺を喜ばせるのが上手い。
残ってたボトルがキレイに空いたころには時間がきてしまって、癒しの時間が終わった。気分良さげに帰り支度を終えたヒョンを店の外まで見送る。
にこやかに「また来る」と手を振るハジュニヒョンに「待ってる」と端的な返しをする。
楽しそうに帰ってくヒョンが見えなくなるまで眺めて店に入る。また来月ヒョンとの時間を確保するために今日から稼がなくてはいけない。
普段ならため息をつくが今日は別だ。ハジュニヒョンを十分充電できたから次会えるまでの1ヶ月余裕で耐えられそうだ。
とりあえず、さっきの女に落とせるだけ落とさせよう。
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ruru_chandayo00(プロフ) - 続き気になりすぎです、、ユンギ頑張って、、 (10月16日 14時) (
レス) @page32 id: 9f9b345cea (このIDを非表示/違反報告)
にしむら - あわわ、好きすぎます...!更新嬉しすぎてぶっ飛びます！wwこれからも頑張ってください！ (2022年12月24日 14時) (レス) @page32 id: d8014ebbb9 (このIDを非表示/違反報告)
Rara(プロフ) - また更新してくれていてこの作品大好きなのでとっても嬉しいです！！！更新頑張ってください！！ (2022年9月26日 1時) (レス) @page30 id: d3a5a80530 (このIDを非表示/違反報告)
間宮るぎ(プロフ) - jimizukoさん» コメントありがとうございます。長らく放置していたら自動的に完結になっていました···。また少しずつ更新していきますので、見ていただけたら嬉しいです。 (2022年9月25日 18時) (レス) id: 686a146e94 (このIDを非表示/違反報告)
間宮るぎ(プロフ) - pcmtpokさん» いつもコメントありがとうございます！また少しずつ更新するので、見てくださると嬉しいです！よろしくお願いします。 (2022年9月25日 18時) (レス) id: 686a146e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：間宮るぎ | 作成日時：2021年8月12日 20時
