キスが呪い？【ONE PIECE】続 (ページ37)

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35、想起ページ37

「人間になってみたかった」

あなたは誰？

真っ黒な世界に、小さな女の子が立っている。

「名前もない」

どうして名前がないの？

「人間としての名前は付けて貰えなかったの。」

どうして？

「生まれてすぐ人柱にされたの。」

人柱？

「その村は山火事が酷くて、山に私を生贄として差し出したの。」

どういうこと？

「村のために殺されたの。」

酷い、、、

「その後すぐ村の人たちは私に神としての名前をつけて奉ったの。」

何て名前なの？

「ククノチ。神様になったの私。」

すごい

「全然すごい事じゃなかった。神様は死なないしお腹も空かないし眠くもならないしお花も綺麗に見えないし楽しいことなんて何も無かった。」

だから人間になりたかったの？

「そう。だからたくさんの人の体を借りてた。人間の体は脆くてすぐ老いていく。私には寿命が無いから1人の人間の体では持たない。体から追い出した魂は精霊にして私の話し相手にでもさせようと思った」

楽しかった？

「これっぽっちも楽しくない何千年も何万年も続くと飽きるもう疲れた。」

助けたい

「どうやって？私は死なない」

私と一緒に死ねばいいよ

1人で寂しかったよね

生まれてすぐ殺されて何も出来なくて

もう終わるよ

大丈夫だよ

自分の体が自分の物に戻る感覚がする。

運んだナイフを手に持ち、刃を自分に向ける。

ふと自分の手首を見ると、契約の印が消えていた。

もしかしたら、、

でも、、、

やらなきゃ、、、、、

ｸﾞｻｯ

『痛い、、、、、』

手、足、目、耳、鼻、背中から離れていく自分の感覚とは裏腹に、ドクドクと血液がお腹から流れ出し、悲鳴をあげそうになる。

ロ「A！もう大丈夫だ！！」

ローが優しく口付けをしてくれる。

でも分かる。

『ご、ごめ、ん、、ロー、、、、私達もう契約切れてる、、、、、』

ロ「は？！何言ってんだ！！頼むキスで戻るんだろ！！なぁ！！！」

『私の魂、が体から外に、出た時点、、で私の体の血が変わったみたい、、、、だから私、、もう、、ローのこと治せなくなっちゃってる、、、あは、はは』

ロ「こんな時に何言ってんだ！！！俺のことは良い！お前が治らないと、、、！！頼む、、、頼む、、、!喋るな、、、!!!」