Struggle92 ページ43
貴方side
ピー！！！
審判「紅葉…！ボーナス1点！タッチ6点！」
紅葉「「よっしゃぁぁ！！」」
私と正くんは口を開けていた。
ギュッ……
王城「……」
正くんは下を向いて手の平を握りしめた。
【紅葉 9-11 能京】
差が2点差に縮まった。
序盤には見れなかった佐倉さんの戦法。
佐倉さんは一気に7点をとっても笑顔を見せず喜ばず、ただ頭を深く下げていた。
触られたみんながコートの外に出て残るは宵越くん。
井浦「1度の特典で7点か……」
水澄「……クソっ！！」
伊達「後にも先にも…こんな事は無いかもな…」
畦道「あれは異常なプレーだったべ…！」
もはや怪物だ。不覚にもそう思ってしまった。
関「宵越くん……精神的に辛いだろうな……」
貴方「でも…彼は違う。彼なら……」
王城「……」
そう…宵越くんなら奇跡…いや、私達の想像を超える物を出すんじゃないかって。そう思う。
宵越「……」
彼は絶対今回の試合で相手チームから自分で得るものがある。
宵越くんは頭が切れる。賢いんだよ。
宵越「カバディ……カバディ……！！」
貴方「！」
何か目覚めたのかすごい猛スピードでレイドを開始した。
佐倉さん狙い……？
「佐倉は狙わせねぇ！」
水澄「また佐倉を狙ってる…！同じレイダーとしてムキになるのもいいけど！」
どれだけ守備が固まろうと彼は佐倉さんを狙っていた。
井浦「この場面を立て直すには佐倉を追い出すしかない…それに、何だか佐倉の様子がおかしい。」
一向に佐倉さんは掴みに行く様子が無かった。
宵越「カバディ…カバディ……」
【Struggle！】
右藤「なっ！？真後ろに！？」
宵越くんは佐倉さんを触ったあとそのまま向きを変えず後ろに飛んで下がったのだ。
王城「あの技は！！」
ガシッ！！
貴方「…！？宵越くん！！！」
守備の応援によろめき、後ろから追ってきた佐倉さんに足首を捕まれ……
宵越「なっ！？」
佐倉「……っ！」
バタンッ！！！！！
能京「「！？！？」｣
ラインまで1歩及ばず、宵越くんは攻撃失敗した。
ピー！！！
審判「能京攻撃失敗！！ローナ！紅葉3点獲得！！」
紅葉「「逆転だぁぁあ！！！」」
12-11……逆転された！
紅葉チームが喜ぶ横で能京チームの表情は暗かった。
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作者名：うじっしー | 作成日時：2021年5月19日 1時
