episode168 ページ22
アルバートside
ヤードが手配してくれた医者によって眼球の手術は終わり、彼女は麻酔で眠っていた。
片目は完全に盲目とのこと。
彼女の妊娠も私の責任。
私が今日彼女を屋敷から出さないようにしていれば、片目を失うことも無かった。
ルイス「っ……許せません!」
ルイスはズボンをギュッと握った。
アルバート「血に塗れ、目に矢が刺さり泣き叫ぶ彼女を見てもっとこの世界への憎しみが強まったよ…」
ジャック「ワシが居たというのにこんな事に……なぜワシを庇った……A嬢…」
アルバート「…嘆いても仕方ないよ。命はここにある。それだけでも良かった。」
ルイス「…姉さんはこの家族の誰に対しても深い愛情があります。過去の本物の家族にも無かった本当の絆をこのモリアーティ家で感じているから……姉さんが庇う気持ちも分かります…」
ルイスはウィリアムを助けたいという気持ちに照らし合わせてそう言ったのだろうか。
アルバート「そうだね。ウィリアムが居ない今では夜も毎日寝つけられないみたいだし、その点ではかなり敏感になってしまっているだろう。
ジャック「……」
アルバート「先生、気に病まないでくれ。彼女がしたかったことなんだ。それに先生も無事でAも無事。それだけで良かった。」
そっとAの顔に触れた。
アルバート「私は君を"誰にも触れさせない"と誓ったのに"守れていない"じゃないか……」
1粒の涙が頬を伝った。
貴方「……っ」
3人「「!」」
貴方「……あ、あれ……」
アルバート「A!!」
貴方「ア、アルバート様……」
片目がすごく見え辛そうだった。
ジャック「A嬢!何と言っていいか……ワシのせいで…本当に申し訳がない!!」
貴方「……ジャック、顔を上げて。」
彼女はそれでも尚、落ち着いて話し出した。
普通なら片目を失うことでまず絶望するはずなのに。
貴方「貴方は何も悪くない。悪いのはあの男?こんな暴動になるほど殺したウィリアム…それも違う。今のこの世界の根源を作った悪い貴族達のせいよ。」
ルイス「…」
貴方「それに私が貴方を守りたかった…それだけよ」
ジャック「A嬢…っ」
どこまでも優しい君はウィリアムそっくりだ。
72人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うじっしー(プロフ) - 梓さん» コメントめちゃくちゃ嬉しいです!!そのお言葉で更新頑張れちゃいます!ありがとうございます!! (2021年4月13日 18時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
梓 - 更新ありがとうございます!!更新の話数が多くてとっても嬉しいです!これからも楽しみに読ませていただきます(≧∇≦) (2021年4月13日 18時) (レス) id: 4a35916047 (このIDを非表示/違反報告)
うじっしー(プロフ) - アルパカさん» いつもいつもありがとうございます!アルパカさん大好きだァァ! (2020年12月11日 17時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
アルパカ - 早い、早いぞパート4!そして面白いです!これからも更新頑張ってください!!! (2020年12月11日 17時) (レス) id: e49c543ba9 (このIDを非表示/違反報告)
うじっしー(プロフ) - 心美*°(見る専門)さん» 投稿をして誤字の見直しをしていたらこんなにも早くコメントを頂けるなんて!前回のPartでもコメントありがとうございますヽ(*^^*)ノ頑張りますねっ (2020年12月11日 0時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:うじっしー | 作成日時:2020年12月11日 0時