episode129 ページ33
ーユニバーサル貿易社ー
貴方side
アルバート様の横で私は新聞を読んでいた。
貴方「アダム・ホワイトリー議員……」
突如現れた庶民院議員。
彼は労働者階級全ての市民に選挙権を与えさせようと必死に演説をしていた。
貴方「はぁ、巷では犯罪卿を善と見ていた人々が『顔の見えない犯罪卿に頼るよりホワイトリー議員』に寄っていくのは確かですわね……」
アルバート「3度目の改正選挙法案の提出みたいだね。そういえば、貴族院の人間がホワイトリー議員の馬車に爆弾を仕掛けていたらしい。」
貴方「まぁなんて物騒な!犯人は捕まったのですか?」
アルバート「あぁ……だが、何留置所でペンで喉を突き、出血多量で死んだとパターソンから聞いた。私はこれを自 殺とは断定できないと思う。」
貴方「……ホワイトリー議員は国会内で爆破犯が雇われ……刑務所内で爆破犯を殺されてしまう……誰が味方で敵か……分からないのも無理ないですわね。」
アルバート「あぁ。きっと彼は他殺ならヤード内部に内通者がいると考えるだろう。そして、パターソンが捜査をいい方向に持って行ければマフィアと貴族院が結び付けられる。」
貴方「それを交渉材料にして改正選挙法案を貴族院で通過させれるということですね。」
アルバート「ホワイトリー議員からすればマフィアと貴族院とを結ぶつける証拠さえ見つけられれば、それを元に貴族院と裏取引し、法案可決を落とし所にできると考えているのだろう。」
貴方「ですが、それは彼が素直に法案通過のためだけに裏交渉するような人物なら問題はありません。しかし……1番厄介なのはホワイトリー議員がその証拠を公にすること……」
仮にそうなった場合、市民の貴族院への不満が連鎖的に爆発し、市民革命が起きてしまう可能性がある。
市民と貴族の対立を煽る形となれば、両者に手を取り合わさせるというウィリアムの計画そのものが破綻してしまう恐れがある。
ーロンドン モリアーティ邸ー
今夜もパターソンが我が家にやってきた。
2人がけのソファにアルバート様とくっついて座る。
アルバート「パターソンの懸念通りデリケートな案件になりつつあるようだ。私の知る限り、ホワイトリー議員は後暗い話がまるでない。今という時代においては珍しく清廉潔白な議員だが……」
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うじっしー(プロフ) - アルパカさん» そうなんですよ笑笑もうPart3で自分でも驚いてます!ありがとうございます!! (2020年12月6日 18時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
アルパカ - パート3早いですね!驚きました!とても面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年12月6日 18時) (レス) id: e49c543ba9 (このIDを非表示/違反報告)
うじっしー(プロフ) - 聖奈☆彡さん» Part2に引き続きコメントありがとうございます!そんなそんなっ!そんな言っていただけるなんて(><)有難いです!頑張りますね! (2020年12月6日 14時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
聖奈☆彡 - 更新早い!wwwもう大好きです!アルバートとの( *´艸`)が入ってきていて興奮しました。個人的にお金出せるくらい面白いです (2020年12月6日 13時) (レス) id: 66ac8b3928 (このIDを非表示/違反報告)
うじっしー(プロフ) - 心美*°(見る専門)さん» 段々話がもっと難しくなってくので夢主を組み込んでいくのが難しくなりそうですが、そう言って頂けて本当に嬉しい限りです!ありがとうございます! (2020年12月6日 0時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うじっしー | 作成日時:2020年12月6日 0時