episode123 ページ27
ーロンドン ハムステッドー
チャールズside
チャールズ「これがそうか……」
ラスキン「はい、 ミルヴァートン様。お探しでした十数年前の貧民街の少年の"裁判記録"です。」
私の手には汚れてしまい、よれた紙。
チャールズ「貴族の側は""バクスター子爵"とあるが……原告の少年の名がかすれて読めないな……」
ラスキン「はい……この記録を収蔵していた図書館の一角が雨漏りにあっていたようで、遺憾ながら保存状態は良くありませんでした。」
チャールズ「バクスター子爵……今もロンドンに在住しているのか？」
ラスキンは手元の手帳を開く。
ラスキン「いえ……この裁判の直後に子爵が経営していた貿易会社が破綻し、新天地を求めてアメリカに渡ったようです。ニューヨークの新聞社を使って、その後の足取りを調べましたが消息は不明です」
チャールズ「それは残念だ……この記録の入手中に何か問題は起きなかったか？」
ラスキン「はい、図書館の役人を買収し、持ち出し記録にも残らぬよう処理してあります。加えて書類の受け渡しも図書館から私の手に至るまでの間に複数人を介し、秘密裏に行いましたので万全です。」
チャールズ「そうか……良くやったラスキン。下がれ。」
ラスキン「はっ！」
ガチャン……
ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ……
イーストエンドでのジャックザリッパー事件を潰した貴族……
私の仕事の邪魔をする者に私は容赦しない。
完全武装した上で戦いに臨み、そして、必ず勝利する。
手元には4人兄妹の写真。
そう……私はあの仕事を潰された日以来、ずっと彼について調べを進め続けてきた。
モリアーティ家の次男であるウィリアム。
彼の幼少期は貴族らしくプライマリースクールには通わず、住み込みの家庭教師によってのみ教育を受けていた。
またその当時、現在のような突出した才能は見られず長兄アルバートや3人の養子との折り合いは非常に悪かったという……
そんな彼がパブリックスクールに入学する直前、使用人の不火の不始末によりモリアーティ家の屋敷が全焼する大火事が起きる。
その火事で彼は両親と全ての使用人、そして5兄妹の内移民街の孤児院から養子として伯爵家に入った"三男"を亡くしている。
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うじっしー(プロフ) - アルパカさん» そうなんですよ笑笑もうPart3で自分でも驚いてます！ありがとうございます！！ (2020年12月6日 18時) (
レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
アルパカ - パート３早いですね!驚きました!とても面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年12月6日 18時) (レス) id: e49c543ba9 (このIDを非表示/違反報告)
うじっしー(プロフ) - 聖奈☆彡さん» Part2に引き続きコメントありがとうございます！そんなそんなっ！そんな言っていただけるなんて(><)有難いです！頑張りますね！ (2020年12月6日 14時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
聖奈☆彡 - 更新早い！ｗｗｗもう大好きです！アルバートとの( *´艸｀)が入ってきていて興奮しました。個人的にお金出せるくらい面白いです (2020年12月6日 13時) (レス) id: 66ac8b3928 (このIDを非表示/違反報告)
うじっしー(プロフ) - 心美*°(見る専門)さん» 段々話がもっと難しくなってくので夢主を組み込んでいくのが難しくなりそうですが、そう言って頂けて本当に嬉しい限りです！ありがとうございます！ (2020年12月6日 0時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うじっしー | 作成日時：2020年12月6日 0時
