52話 ページ5
(そのまま冨岡side)
冨岡「……」
Aは俺が無愛想な態度をとっていても、嫌な顔ひとつしなかった。
柱一人一人の性格を知り、その人の魅力としてとらえている。
人間同士嫌い合うこと、話さない人がいることなんて当たり前なのに、Aは誰とでも仲良く、見ず知らずの人間に話しかけられても笑顔で受け答えていた。
御館様「義勇、Aが下の隊員から良くも悪くも言われているのを知っているね?」
冨岡「はい……」
御館様「柱の皆もね、Aの戦果があまり上がらないことも気づいているし、私が連れてきて柱になったことを最初はよく思わない者もいた。けれど、彼女のような鬼も切れるけど……人を繋げれる人間が最後は1番強いんだよ。」
御館様はAのことを気にしていた俺の脳内を見透かしているかのように、理解出来るよう話をしてくれた。
御館様「私は何もしていないよ。そんな彼女が今では柱の皆から信頼され、好かれるようになったのは紛れもなく彼女の力だ。そして皆がひとつになって行くんだよ。」
冨岡「……」
御館様「義勇、Aと任務に出て欲しい」
冨岡「お、俺がですか?」
御館様「Aにはもう話している。君達は絶対良い"友人"になれる」
俺は友人を作るために鬼殺隊に入ったわけじゃない……
それに俺が……友人なんて作って楽しい日々なんて過ごしていいのだろうか……錆兎…………
御館様「Aと関わることで君も何か見つけることが出来る。逆も然りAの覚醒にも繋がるかもしれない。あの子は自分から特訓したりしない。守りたいものもない。鬼を切る動機もない。だから少しでもきっかけを見つけれたら……」
冨岡「わかりました。Aさんと、頑張ります。」
よく分からないけど、そう口走った。
本部を出ると……
貴方「あ!冨岡様!!!」
何で様なんだ。。あぁそうか。元姫なんだっけ。
冨岡「御館様から話は聞いた。」
貴方「それなら話は早いですね!一緒に頑張りましょう!!(ニコニコ)」
冨岡「どうして俺が……」
俺は正直、最初は噂もあり、苦手だった
仲良くなれるわけが無い。
……
任務ではしっかりと鬼を切るA。
普通の隊員よりは勿論強い。一緒に居る内に、前に聞いた悪い噂も当てはまってないことが多いと感じ始めていた。
貴方「あの…冨岡様……」
任務後、俺は声をかけられた。
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作者名:うじっしー | 作成日時:2020年8月20日 21時