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63話 ページ16

貴方side






ここは……




先程私は童磨に殺されて……






煉獄「A」




貴方「杏寿郎様!!!っ!涙」




白い世界……目の前に愛する杏寿郎様が現れた。





貴方「私っ……私っ……(泣)」




煉獄「ここは"人間"としての君がみている走馬灯だ。」





走馬灯……?




私死んだのねやっぱり。



杏寿郎様の元へ行きたいのに見えない壁があって通れない。







貴方「き、杏寿郎様!!そちら側へ渡って触れることだけでも……!」






煉獄「Aはまだこちらへ来るには早い!いいか?今から言うことは心に留めて欲しい。」






貴方「な、何でしょうか?」







煉獄「後ろを見てみるんだ」





そのまま後ろを振り向くと、私のいる場所に黒い影が迫ってきていた。


そこに鬼舞辻無惨や童磨がいる。







貴方「杏寿郎様!!!どうにかそちらへ!!」




煉獄「無理なんだ!!」




杏寿郎様は涙を流した





貴方「え?!」





煉獄「頼む……鬼舞辻無惨達には染まらないでくれ……頼む!A!!!」





貴方「私が……染まる??」







煉獄「いずれ、君は目を覚まして絶望するだろう。だけど、それでも……それでも君は柱の仲間でいるんだ。」






貴方「当たり前じゃないですか!何言ってるんですか??」









煉獄「A……君は鬼にされた……」









私は衝撃的な言葉に驚きを隠せなかった。






煉獄「あの闇に飲み込まれれば、鬼舞辻無惨に全てを支配される。ただ、幸い上弦の弐はあの大きな傷の回復で、Aへ注いだ血は自我を忘れるほど多量ではない!」





貴方「っ……そ、そんなのっ……ど、どうしたら……!」






煉獄「俺や柱の言葉だけ信じろ……本当にすまない事をした……俺は…………Aを愛しているから……………(涙)」






鬼舞辻「さぁ、私達の元へおいで。二度と死ななくていい、苦しまなくていい体。私が君を沢山可愛がってあげよう。」






貴方「杏寿郎様!!!!」





振り返ると、杏寿郎様がいた所は無くなっていた。






黒死牟「そう。君は孤独。あの男を追っても追っても、柱の者たちよりも強くはなれぬ。」





こっ……これが童磨から注がれた血の影響…




この影に染まってしまえば私の血肉も細胞も鬼舞辻無惨の物……





貴方「そんな……」




柱のみんなの顔が思い浮かぶ。


もう誰の笑顔も奪いたくない。





鬼舞辻「さぁ、手を取って」




貴方「……」

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作者名:うじっしー | 作成日時:2020年8月20日 21時

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