姫の呼吸【壱ノ型】 (ページ37)

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35話ページ37

貴方「しのぶ様……ちなみに、伊黒様は？」

甘露寺「伊黒さんも…煉獄さんの事で……かなり落ち込んでるみたいで…」

あいつは煉獄が死んだことを信じれず、Aと同じように、苦しんでいた。

今は一人でいたいと。

貴方「そっか……そうですよね……みんな辛いのに私だけこんなに落ち込んでてもダメですよね。」

涙を拭い、乱れた髪を耳にかけるA。

冨岡「立ち止まっていても、煉獄の死を無駄にしてしまうだけだ。柱である以上、隊員を率いていくためにももっと強くなれ。」

もっと優しいことを言えと思ったが、冨岡の言ってることは正しかった。鬼殺隊である以上。

貴方「冨岡様……。私、必ず………………煉獄様の仇を私が取ります。必ず。」

A……

貴方「私は、私の生を全うします。煉獄様。」

自分を追い込むのはいいが、度が過ぎて、煉獄に続いてお前まで死ぬのだけは無しだからな。

〜回想終わり〜

(そのまま不死川side)

あれからというもの、Aは今まで出掛けがちで柱の者との交流をしていたのに、それが一切なく、ひたすら個人で訓練を行っていた。

毎晩任務が無くとも巡回に行き、帰ってきたらすぐに特訓をしていた。

柱最強の悲鳴嶼さんに特訓を申し込んだり、御館様に任務は一人で行くと申し出たり。

不死川「特訓終わりか？」

たまたま風柱邸の外を歩いていたAに声をかけた。

一人で歩いている時はすげぇ怖い顔をしてる。

貴方「あぁ！不死川様！！」

汗をびっしりかき、声をかけた瞬間笑顔になる。

貴方「悲鳴嶼様に時間がある時だけ特訓をさせて頂いてて…結構キツイんですよっ(笑)」

泣きたいくらい辛いだろうに、なんで笑うんだよ。

不死川「あんま無理しすぎんな。」

貴方「ぜーんぜん！無理なんてしてないです！！むしろ、柱としてもっと強くならないとって燃えてます！！(ﾆｯｺﾘ)」

不死川「そうか、それならi…」

貴方「今から"義勇"との訓練なので行って参りますね！」

Aは走りさってしまった。

『義勇』

「……｣

不死川「はぁぁぁぁあ！？！？」

んだよ！！『様』とか『さん』とか付けるAが呼び捨て！？

仲がいいからか！！

不死川「気が狂うぞ本当に…」

あいつら2人は気使わず何でも話せるんだろうな。