15 苦手 ページ15
｢ぜぇ...ぜぇ...｣
｢に、西山さん大丈夫？｣
｢は...ははっ...なんの...なんの｣
今回は授業の関係で8分間のゲームだったが、
なかなかにハードなものだ。
バレー部のみんなはすごいな...
私なんて8分でバテバテだ。
｢A、水飲み場で水飲んどいで｣
｢そうする｣
｢良かったな。今日はボール、相手コートに入ったやん。ナイスファインプレイ｣
｢ありがとうございます...っ！！！｣
やっぱり、日頃から運動しなきゃなぁ。
体育館の入口の近くにある水飲み場に移動するため
側で対戦している男子たちの邪魔にならないように
バスケットゴールの下を通った時だった。
｢西山危ない！！｣
｢え？｣
声のした方を見ると、すごい速さで
こっちに向かってくるバレーボール。
私は動くことも出来なくて、
顔の前に手を持っていくことしか出来なかったし、
ぶつかる！と思い、ギュッと目を瞑った。
｢...？｣
しかし、いつまで経ってもこない痛みと衝撃。
恐る恐る目を開けると
｢.........んっ！？｣
私を守るように覆いかぶさっている宮くんの顔が
すぐ側にあった。
｢堪忍な｣
そう言うとすぐに宮くんは離れて行き、
コロコロと転がっていたボールを片手で掴んで
コートに投げ入れた。
｢おー、気いつけやー｣
｢ごめんな西山ー！｣
当の私はというと、
さっきまで至近距離だった宮くんを思い出し、
時間差で熱がこもってきていた。
｢(み、水なんて...飲めない)｣
飲める気力なんて飛んでいってしまった。
・
・
・
｢それにしても、さっきの凄かった｣
｢さっき？｣
｢Aにぶつかりそうになったボール、みやあつ取ってたやん｣
体育の授業が終わって更衣室で着替えていると、
美樹がさっきのことについて話してきた。
｢みやあつ、かっこよかったでー｣
｢...｣
｢すっごい走ってAのとこ行ったんやもん｣
｢...走って？｣
美樹が言うには、宮くんはバレーはしておらず、
逆に壁に寄りかかって休んでいたようだ。
でも、近くに私が居てボールがぶつかると分かると
すごい勢いで走って居たという。
｢好きなんやないの？｣
｢誰が？誰を？｣
｢みやあつが。Aを｣
｢ま、まさか〜〜〜〜！｣
断じて、それは、ありえません。
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黎子(プロフ) - ちごさんさん» コメントありがとうございます！ただのオリキャラで当て馬というだけで不憫すぎない？？？と勝手に思ってしまって良い奴にしちゃいました…身の回りにもいて欲しいもんですこんないい男…。更新頑張ります！長々とすみません！ (2022年8月2日 18時) (
レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
ちごさん - なんか、伊藤くんめっちゃ良い人(笑)おもしろいです。更新待ってます。 (2022年8月2日 18時) (レス) @page45 id: d565dd2c8b (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - 月花さん» コメントありがとうございます！続き書きたいんですけどね…なかなかまとまらなくて…すみません！！！！！！！！ (2021年10月29日 12時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - めちゃめちゃキュンキュンするし、とってもおもしろいです！めっちゃいいとこ(？)で止まっちゃってるのですごく続きが気になります……！更新頑張ってください！楽しみにしています！ (2021年10月29日 5時) (レス) @page44 id: 9a5d2125ff (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - 羅門さん» コメントありがとうございます！わあああああ嬉しすぎますね…拙い文ですが楽しめたなら何よりです！頑張って更新しますので！頑張ります！！！！ (2021年8月18日 21時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黎子 | 作成日時：2018年9月30日 0時
