13 甘いよりも ページ13
｢それじゃ、おやすみなさい｣
｢うん、おやすみ｣
家に到着して、家のドアを開ければ
真っ暗な家の中。
まあ、これで明かりが付いててもビビるけど。
｢は〜、寒｣
家の中の明かりを付けて、
すぐにストーブの電源を付ける。
｢(ん？携帯鳴ってる？)｣
上着を脱いでいると、
カバンの方からスマホが鳴っていることに気付いた。
電話が切れてしまうと思い、
誰からかの着信も見ずに私は電話に出た。
｢はい、春日です｣
『あ、俺ですが』
｢分かんない｣
『分かってんだろ』
まあ分かるだろう、鉄朗からだった。
だいたい仕事終わりに電話がくる。
｢どうしたの？｣
『なあ、俺が会いたいって言ったら』
｢会ってあげるよ｣
『最後まで言わせろよ』
｢待てなかった｣
『待てないぐらい俺に会いたいと』
｢せっかちとは思わないのね｣
電話をしながらハンガーに上着を掛け、
明日の起きる時間に目覚ましをセットした。
｢いつ頃来る？｣
『そんな時間かかんねーわ』
｢近いの？｣
『わりと』
すると、ピンポーンと家のインターホンが鳴って、
1度電話を切って玄関に向かった。
｢来ちゃった｣
｢はっや｣
ドアを開けるとさっきまで通話していた
鉄朗が笑顔で立っていた。
｢どうしたの？急に｣
｢これ、渡そうと思って｣
そう言って差し出されたのは、
高級そうな長方形型の小さな箱だった。
｢明日、記念日だろ｣
｢覚えてたの？｣
｢おう｣
｢わぁ、ありがとう。でも、なんで今日？｣
｢明日無理だったら渡せないだろ｣
中身を見てみると、
小さな宝石が付いたネックレスだった。
宝石だから当たり前だが、
キラキラしていて、とても純粋な色。
上手く言えないが、そんな感じだ。
｢付けてやる｣
ネックレスを渡して正面から付けてもらっている間、
鉄朗の香りが鼻をかすめた。
｢おっ、と...こら、付けられないだろ？｣
そのまま両手を背中に回して
逞しい胸板に顔を埋めると自然と笑みが零れてしまう。
｢どう？｣
｢似合ってる｣
ねえ、このまま帰っちゃうの？
｢今日、うち泊まってく？｣
｢明日も仕事だから｣
｢私もだけど｣
｢そうなんだけどもね｣
たまに困った笑顔を浮かべる貴方に
めんどくさい私は少しでも一緒に居たいから
適当なことを言って引き止めてしまうのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 422人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黎子(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます！！私は文をまとめる力がないので自信がありませんでしたが、いい雰囲気が伝わって良かったです！これから更新頑張ります！ (2019年3月21日 8時) (
レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - いい！あまい！最高です！これからも応援してます！！更新頑張って下さい！！ (2019年3月21日 5時) (レス) id: 89e258a129 (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - ぬりえさん» コメントありがとうございます！！制作中なのでもう少しお待ちください！面白いと言って頂けて嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年3月19日 19時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬりえ(プロフ) - クロ…続き気になります！すごく面白いです！頑張って下さい (2019年3月19日 7時) (レス) id: 5d60eb57a7 (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - MAGICさん» あああああ！ありがとうございます！拙い語彙力でありますが頑張らせていただきます！ (2019年1月25日 22時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黎子 | 作成日時：2019年1月7日 1時
