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7 甘いよりも ページ7

「へえ、隣に引っ越してきたんだな」

「ここの物件が1番良かったので」

「駅からも近いしな」







あのあと、鉄朗が私の家に勝手に

赤葦くんを呼んで今は3人でビールを飲んでいる。






「てか、赤葦とAって知り合いだったの?」






そう言う鉄朗は私が買ってあったお菓子を

ポリポリと食べながら私たちに質問してきた。

これは会社の方の手違いで

恋人が居ながらお見合いして知り合ったなんて事を

言ったら多分ごちゃごちゃになるなぁ。







「今日、偶然仕事の関係で知り合ったんですよ」







涼しい顔でビールを飲んでいる赤葦くんを

私は思わず見てしまった。







「へえ、何の」

「商談ですよ。信じられませんか」

「あれ?疑ってるように見える?」

「十分に」






真顔の赤葦くんと、

にこやかだけでちょっと怖い鉄朗が、

じっと目を合わせていた。

こんな鉄朗、見たことない。







「嘘だよふざけただけ、なぁ?」

「うわっ、ちょっと!」

「なんだよ。いいだろ久しぶりの再会なんだから」

「そうじゃなくて...っ」

「まあまあ、そう怒んなって」







隣に座っていた鉄朗は、

私の肩に手を回してきてグイッと

体を密着させるようにしてきた。







「ん〜、可愛いなぁ、お前」

「きしょい」

「ひでーの。そう思うわね?赤葦」







目の前には赤葦くんが居るから、

鉄朗から体を離そうとしても

やっぱり男の力には適わない。

すると、赤葦くんは立ち上がって、







「時間も時間なんで、帰りますね」

「おー、気をつけろよ」

「隣なので気をつけようもありませんよ。
Aさん、お邪魔しました」

「あっ、ごめんなさい、いきなり家に呼んじゃって」

「いえ、楽しかったですよ。色々と、ね」







赤葦くんは、

なんだか意味ありげに言って帰ってしまった。

だから、今私の家にいるのは私と鉄朗のみだ。







「お前、今日初めて会ったの?」

「そうだけど」

「へぇ」

「なに」

「いや、仲いいなって思って」

「えー、なに、妬いてんの?」








ふざけて言ったつもりだった。

ニヤニヤと鉄朗に聞くと、

さっきまでニコニコしていたのに、

急に真顔になって顔を近付けて来たかと思えば

唇に柔らかいものが当たった。







「...そうだって言ったらどうすんの」

「え」

「じゃ、帰るわ。明日仕事だし」







そう言うと鉄朗は

そそくさと帰ってしまった。







「...なに、あれ」

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黎子(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます!!私は文をまとめる力がないので自信がありませんでしたが、いい雰囲気が伝わって良かったです!これから更新頑張ります! (2019年3月21日 8時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - いい!あまい!最高です!これからも応援してます!!更新頑張って下さい!! (2019年3月21日 5時) (レス) id: 89e258a129 (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - ぬりえさん» コメントありがとうございます!!制作中なのでもう少しお待ちください!面白いと言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます! (2019年3月19日 19時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬりえ(プロフ) - クロ…続き気になります!すごく面白いです!頑張って下さい (2019年3月19日 7時) (レス) id: 5d60eb57a7 (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - MAGICさん» あああああ!ありがとうございます!拙い語彙力でありますが頑張らせていただきます! (2019年1月25日 22時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黎子 | 作成日時:2019年1月7日 1時

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