6 私とあいつ ページ7
何故こんなことになってしまったのか。
どうして私は宮侑と私の家に向かってるのか。
とりあえず、自分の家の場所を言うと「俺もそっちに用事あんねん」と言って、今に至る。
こんな時間になんの用事なん?
「...ねえ、家の人心配すんで。」
「へーきへーき、俺ようこの時間走りに出てるから。」
だから大丈夫。
ニコニコしながらそう言う彼に、何も言えなくなった。
彼女がおるのに、こんなことしてええの?
「宮...くん、さ。」
「ん?」
「萌ちゃんおるのに、私送ってええの?」
普段心の中でフルネームで呼んでいるためか、「宮くん」呼びが慣れない。
「迷惑?」
「いや、そんなんちゃうけど。」
「ならええやん。」
彼の顔が、なんだか少し曇った気がしたが、私が答えるといつもの調子に戻った。
なんでそんな顔したん。
「てか、Aちゃん苗字呼びなん?」
「おかしい?」
「俺にとってはちょっと違和感。」
フレンドリーな彼からしたら、苗字呼びは慣れないみたいで。
だから、私の名前も下の名前で呼んでいたらしい。
「''侑''で、ええよ」
「宮くん」
「侑」
「みやあつ」
「なんなんそれ」
ははっと、彼は爽やかな笑顔を見せた。
この笑顔で何人もの女を射止めてきたっちゅーわけか。
しかし、話していると時間はあっという間。
「ついた。」
「到着。バイトお疲れさん。じゃ、また明日な」
そう言うと、彼は歩いてきた道を戻って走っていった。
近所迷惑だと思いながらも彼に大声で聞いてみた。
「ちょ、用事はー!?」
「もう済んだー!!」
用事ってまさか、私を家まで送る用事?
あかん。
これは、モテるわ。
少し顔が熱くなったため、しばらく家に入れずにいた。
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黎子(プロフ) - 紅麗亜さん» ありがとうございます!感謝で涙が溢れます!これからもよろしくお願いします! (2018年2月25日 17時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
紅麗亜 - いつも、楽しく見ています。更新頑張ってください!応援しております。 (2018年2月25日 17時) (レス) id: 219f3dfeac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黎子 | 作成日時:2018年2月12日 14時