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37 私とあいつ ページ38

「うわあ、人多いなあ」

「一般公開やからね。しゃーないよ。」






いよいよ学校祭が始まる。

窓からゆっちゃんが人の多さに驚愕していた。






「それじゃ私らは接客の準備しよ」

「せやね。エプロンて外に置いてるん?」

「うん、原ちゃんたちが持ってってくれた」






今日はずっと模擬店の当番だ。

忙しい今日を乗り越えれば、明日は演劇。

頑張らなければ。






「ひゃ〜、暑いなあ」

「かき氷が早く売れそうやね。はいエプロン」

「ありがとうー。」





店番をするときにエプロンを付けねばならないのだが、

不器用な私はなかなか後ろで結ぶことが出来なかった。






「何してるん?A」

「え?ああ、侑」






結べず困っていると、後ろから侑に話しかけられた

見てみると、頭にタオルを巻きTシャツをまくって

手には軍手を付けている。

大きな荷物をテーブルに置いて近付いてくる。






「ちょっとね、結べんくて」

「こっち来て。結んだるわ」

「ええよ!ゆっちゃんにやってもらう」

「由香おらんけど」






いつの間にかゆっちゃんは消えていた。

やられた。





「...お願いしてええ?」

「任しときー」






侑がすぐ後ろに来て紐を結んでいる。

近いなあ。






「はい、出来た」

「ありがとう。忙しいのにごめんな。」

「気にせんでええよ」






それじゃと言って校舎のほうに暑そうにしながら歩いていった。







「ええね〜、初々しい」

「あ!ゆっちゃんどこ行ってたん!?」

「ちょっと向こうに行ってた」

「もー、気付いてたんなら教えてよ」

「教えたらつまらんやん!ほら、準備すんでー」






上手い具合にゆっちゃんに話をはぐらかされ、

もう一度準備にとりかかった。












「すんませーん、焼きそばとかき氷1つずつー」

「ありがとうございます。かき氷のシロップは何味にしますか?」

「イチゴでー。」

「はーい。焼きそばとかき氷イチゴ1ずつー!」






朝から昼過ぎまで私は店番をしていた。

他の子は休憩に入っているが、私はタイミングを

逃してしまっていたのだ。






「(はあ、暑い)」

「すまん!金橋!店番もう入らんでええよ!」






人の行き交いも収まったとき、辻本から話しかけられた。






「でも...」

「ええから!あ、あいつの接客してもらってええ?」





そう言って首をクイッとした方を見ると、男子と話している侑がいた。

辻本狙ったやろ?

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黎子(プロフ) - 紅麗亜さん» ありがとうございます!感謝で涙が溢れます!これからもよろしくお願いします! (2018年2月25日 17時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
紅麗亜 - いつも、楽しく見ています。更新頑張ってください!応援しております。 (2018年2月25日 17時) (レス) id: 219f3dfeac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黎子 | 作成日時:2018年2月12日 14時

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