32 私とあいつ ページ33
みんなご飯を食べて満腹(?)になったところで、また作業に戻る。
しかし、教室じゃ狭いため男子は隣の教室に行った
「なあ、行った?」
「行った行った!」
原ちゃんが、おさげの女の子に何かを確認している。
これから何かあるのだろうか。
「やっぱ女子といったら恋バナやんなー!」
「お、盛り上がる話題やん」
ゆっちゃんも他の女子も乗り気だ。
そうか、男子がいたら出来ない話=恋バナか。
そんなことを考えながら、チクチクと衣装を作っていると、
視線を感じ顔を上げた。
「...え?」
「まあ、最後やな。」
「かなやんは、最後やな。」
まったく話が分かっていない私は、その場の雰囲気に入り込めず、
他の子は恋バナで盛り上がっていた。
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「へえ!由香から告ったん?」
「そ、私から。」
「私も初耳やねんけどゆっちゃん」
そうか、ゆっちゃんから告ったのか。
すごいなあ、最近の子は。
「さて、由香が終わって他の子も終わりましたなあ」
「せやなあ。で、A」
「ノーコメントで。」
来てしまった。今度は私の番。
しかし、ここまで盛り上がればそれは通用しない。
でも原ちゃんとゆっちゃんからのお願いで、
断れない状況になってしまった私は手を止めた。
「よっしゃ、どんとこい。」
「侑とはどうなん」
「...ノーコメントで」
「ここまできて!?」
いや、そんなこったろうと思ったよ。
だってさっき、ゆっちゃんこっち見てニヤニヤしとったもんなあ。
「告らんの?」
「告らんよ。だって...」
「''だって''?だって何?」
あかん。
これ以上言ったらあかん。
思わず、学校祭当日に2回目の告白をうけることを言いそうになった。
しかし、それを見逃さないのがゆっちゃんだ。
「すまん今のなし。」
「いやいや無理やん!無理あるやん!え!告られたの!?」
「はあ...」
そのため息を肯定の意味と捉えた女子達は、ひゃ〜!と悲鳴をあげていた。
・
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・
「え、当日に正式な告白?」
「なんや、あいつ。プロポーズみたいやん」
まるで容疑者のように事情聴取をされた私は、
すべて洗いざらい話した。
「Aは、早く付き合いたいって思わんの?」
「向こうがそうしたいって言うから」
「はあっ〜、ええ子やなあ。」
恥ずかしい思いをして、女子は恋バナで盛り上がった。
衣装完成まであと少し。
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黎子(プロフ) - 紅麗亜さん» ありがとうございます!感謝で涙が溢れます!これからもよろしくお願いします! (2018年2月25日 17時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
紅麗亜 - いつも、楽しく見ています。更新頑張ってください!応援しております。 (2018年2月25日 17時) (レス) id: 219f3dfeac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黎子 | 作成日時:2018年2月12日 14時