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3 私とあいつ ページ4

なんでこの人、私の名前知っとるん。

同じ中学と言えども、謎だった。

クラスが同じになったことがある訳でもないし、話したことも記憶にない。

つまり、私たちには接点がまるでない。






「由香の友達やろ?」

「ゆっちゃん知っとんの?」

「おん、あのゴリラと幼馴染やし。」






悪びれた様子もなく、ニヤニヤと馬鹿にしたような笑みで宮侑は言う。

そうか、ゆっちゃんの知り合いだから覚えられたんや。






「だーれが、ゴリラやこのタコ!!!!」

「あだっ」






1人で納得していると、後ろからゆっちゃんが宮侑の背中を叩く。

バチンっ!!と本当に痛そうな音がした。

痛いやろなあ、あれは。







「ったいわ!そういうとこがゴリラだっちゅーねん!!」


「あ、またゴリラ言うたなお前。おいこら逃げんなこっち来いや。」







仲ええなあ、と呑気に思っていると入口のほうに見覚えのある影がいた。

萌ちゃんだった。

けれど、いつものほわほわとした雰囲気ではなくて、

なんだか少し怒っているような顔をしてこっちを見ていた。








「(なるほど、宮侑か。)」







休み時間に入る度に萌ちゃんはこっちのクラスに来ていた。

目的は宮侑。

そして、怒っている(?)原因も宮侑。






「(へえ、嫉妬ってやつ)」






少女漫画とかでよくあるシチュエーション。

彼女のほうが嫉妬で怒り狂い、悪気がない人たちに被害が及ぶというもの。

察するに、私とゆっちゃんは被害が及ぶ方。

これは教えてあげるべきか?







「ねえ」

「ん?」

「萌ちゃん、待っとるで。」

「あ、ほんまや。じゃ、行くわ。」








そう言って宮侑は萌ちゃんの方に行く。

萌ちゃんは、宮侑の手を掴みどこかに連れていった。

もし萌ちゃんが嫉妬してたとしたら、

嫉妬してる人の顔ってあんな感じなのかと思った。

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黎子(プロフ) - 紅麗亜さん» ありがとうございます!感謝で涙が溢れます!これからもよろしくお願いします! (2018年2月25日 17時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
紅麗亜 - いつも、楽しく見ています。更新頑張ってください!応援しております。 (2018年2月25日 17時) (レス) id: 219f3dfeac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黎子 | 作成日時:2018年2月12日 14時

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