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11 私とあいつ ページ12

「はあ〜、話したらスッキリしたわ。」

「それは良かった」





本当にすっきりしたようで、勢いよく侑は立ち上がった。

軽くなった肩が少し寂しくなったなあって思ったのは秘密。





「なあ」

「ん?」

「友達にならへん?」





そう言われ思ったことは、なんだか懐かしいなあって。

小さい頃の話。

いろんな子に「友だちなろ!」って言われたのを思い出した。

まさか、高校生になってまで言われるとは思わなかった。





「嫌なん?」

「ふふ、まさか。ええよ、今からお友だちや。」





なんや嫌なんかと思ったわー、と言い手を私に伸ばしてくる。

よろしくねって意味なのだろう。

よし。友だちなら、少し仕掛けたろ。

私は手を握り少し力をこめて引っ張ってみる。





「うおっ」

「あ」





少し力強すぎたみたい。



こっちに倒れてきた侑に潰されると思い、目をぎゅっとつぶる。

その反動で、私も体を後ろに倒してしまう。

でも、いつまでも痛みがやってこないため恐る恐る目を開けると

近い距離に侑の整った顔があった。






「...」

「あ、あの」






授業中のため誰か通るわけじゃないけど、見られたら大変だ。

なぜなら、私たちは手を握っていて、私は押し倒されているような態勢になっている。

でも、熱っぽい侑の目から顔を逸らすことができない。





「...」

「...」




静寂。

すると、ハッとして「ふざけすぎやでー?」なんて

いつもの調子に戻る。





「(あかん、顔熱い)」

「大丈夫やった?」

「う、うん。ごめん、ふざけた。」

「ふふん、知っとる」




にししっと笑う彼の顔もなんだか少し赤かった。

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黎子(プロフ) - 紅麗亜さん» ありがとうございます!感謝で涙が溢れます!これからもよろしくお願いします! (2018年2月25日 17時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
紅麗亜 - いつも、楽しく見ています。更新頑張ってください!応援しております。 (2018年2月25日 17時) (レス) id: 219f3dfeac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黎子 | 作成日時:2018年2月12日 14時

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