意識 ページ10
side竜
「いいから、そろそろ寝ろよ。からだしんどいんだろ？」
『うん...あ、でもできれば服着替えて髪の毛だけ綺麗に乾かしてから寝たい...』
許可を伺うような目で俺を見るAは可愛くてダメとは言えなかった。
普段サバサバというかズケズケしてんのにこういう時だけ遠慮がちになるのはズルいよな...
「あ、でもここの部屋...」
『えっ、まって尊人兄ぃと光輝いたの？』
俺がちょうど言おうとしたところで起き上がろうとしていたAが気づいた。
「心配して来てくれて、色々手伝ってくれたんだよ」
俺の言葉に兄貴たちを見つめていたAの瞳が
ふっと柔らかくなる。
『そっか』
Aはすやすやと眠る兄貴たちの方を向いて ありがとう、と小さく呟いた。
『うーん...じゃあ着替えるのは無理そうか...ドライヤーもうるさいし...』
「俺の部屋来るか...？」
『え？』
「い、いや！俺らの部屋光輝と二人部屋だし、光輝ここいるから今空いてるしと思って...」
別に兄妹だしやましい思いはないと
誰も聞いてないのに自分に言い訳した。
『ありがとう、使わせてもらう』
あくまで冷静に言うAに少し拍子抜けする。
まぁ意識してんのは俺だけだよなぁ...
じゃあ、と準備をしようと立ち上がったAがふらっとよろめいた。
「っ！！」
咄嗟に手を伸ばし倒れそうになったAを支える。
「たく...危ねぇ」
さっき倒れたばっかだろ
心配で気が気じゃねえよ
「ご、ごめん...」
そう言うAはこっちを見ようとしない。
不思議に思ってAの顔を覗き込むと頬が赤く染まっていた。
『...！！』
俺に見られていることに気づくとAはちょっと俺を押して離れた。
急いで着替えの服やスキンケア用品などを引っ張り出している。
まじかよ...
俺は自分の頬が熱を帯びたのがわかって手で顔を覆った。
『い、行くよ』
そう言うAについて2階の自分の部屋に行くまでのたった数メートルが妙に長く感じた。
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美愛(プロフ) - tenkhさん» ありがとうございます、凄く嬉しいです！とても力になります(*^^*) (2020年1月28日 14時) (
レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
tenkh(プロフ) - 更新嬉しいです！この作品めちゃくちゃ好きです！ (2020年1月28日 13時) (レス) id: a668c29e36 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - みほさん» ありがとうございます。しばらく毎日更新していきたいと思いますのでぜひ楽しみにしていてください(*^^*) (2020年1月26日 22時) (レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
みほ - 京極兄弟の妹の続き早く読みたいです！竜と妹のハッピーエンドも期待してます�� (2020年1月26日 21時) (携帯から) (レス) id: 478e83e2b7 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - SORA さん» わああ！！凄く嬉しいですヽ(*´∀｀)ノそう言って貰えると作者冥利につきます！これからも頑張って書かせて頂きますね！ (2020年1月26日 11時) (レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2020年1月10日 13時
