反則 ページ9
side竜
「こいつここ3日くらいまともに寝てなかったし、今日もずっと働き詰めだったから相当無理してたんだろな...」
見ててやれなくてごめんなって、俺はAの髪を撫でた。
光「お風呂掃除もご飯も全部一人で...
Aさんが大変そうな様子全然見せないから
気づかなかった」
そう...あいつは自分から見せない
だからこそ俺が気づいてやらないといけなかったのに
悔しさで唇をかんだ。
ｰ
それからどれくらい時間が経ったろう。
兄貴と光輝は壁にもたれて眠っていた。
そりゃあ日中あんだけ活動すりゃ眠いよな
でも俺は不思議と眠さはなかった。
俺の中にあるのは早くAに目覚めて欲しい
それだけだった。
『ん......』
静かな部屋に微かな音が響く。
「A？」
Aが重たそうにまぶたをゆっくりと開いた。
ぼーっとしたまま首だけを俺の方に傾ける。
『竜......』
「意識はちゃんとしてるか？何があったか覚えてる？」
Aはゆっくりと目を何度か瞬かせると口を開いた。
『お風呂で...
湯船から出ようと立ち上がったらふらっとして...
.....っ！？』
「どうした？」
Aは目を見開いたかと思うと言いにくそうに視線を逸らした。
『...み、見た？』
その言葉に俺はハッとした。
大浴場で見た映像が鮮明に脳裏に蘇る。
俺の頬が熱くなるのがわかった。
「あんま見ないようにはしたけど...し、仕方ねえだろ...！」
俺の言葉にAは布団を頭まですっぽり被る。
潜った布団の中でAはなにやらもごもご言っていたが聞き取れなかった。
「なぁ、A」
布団で亀のようになっているAをぽふぽふと叩くとひょっこり顔だけ出てきた。
『こ、これ竜の服？着せてくれたの...？』
「...ああ」
モゾモゾしてると思ったら自分の格好を確認してたのか。
『...運んでくれたり、色々ありがとう』
恥ずかしいのか照れくさいのかはたまた風邪のせいなのか分からないが真っ赤な顔で言うAを見てるとこっちまでつられて赤くなった。
「別に、けど緊急とはいえ悪かったな、その...」
『他の人に色々見られるくらいなら、助けに来てくれたのが竜で良かったよ...』
布団で口元を隠しながらそう言うAに
俺の心臓がドクンと高鳴った。
くそ...反則だろそれは...
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美愛(プロフ) - tenkhさん» ありがとうございます、凄く嬉しいです！とても力になります(*^^*) (2020年1月28日 14時) (
レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
tenkh(プロフ) - 更新嬉しいです！この作品めちゃくちゃ好きです！ (2020年1月28日 13時) (レス) id: a668c29e36 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - みほさん» ありがとうございます。しばらく毎日更新していきたいと思いますのでぜひ楽しみにしていてください(*^^*) (2020年1月26日 22時) (レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
みほ - 京極兄弟の妹の続き早く読みたいです！竜と妹のハッピーエンドも期待してます�� (2020年1月26日 21時) (携帯から) (レス) id: 478e83e2b7 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - SORA さん» わああ！！凄く嬉しいですヽ(*´∀｀)ノそう言って貰えると作者冥利につきます！これからも頑張って書かせて頂きますね！ (2020年1月26日 11時) (レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2020年1月10日 13時
