そばにいて ページ13
side竜
うつらうつらしているAをベットまで引っ張っていく。
ベットにたどり着くとそのまま倒れ込んで寝ようとするものだからちゃんと布団の中に入れてやった。
ったく、こどもか
溜息をつきながらも、
無垢な寝顔を前に俺は笑みが零れた。
「おやすみ」
Aの頭を撫でて俺ももうひとつのベットに入ろうとすると突然俺の手をAがつかんだ。
『いかないで...』
寝ているのか起きているのか、
昼間と同じようなその状況に俺の鼓動が速くなる。
『そばにいて』
俺がどれだけ昼間頑張って歯止めをきかせてたか。
お前のそばにいながら何もせずいることがどれだけ大変か。
お前は知らないだろう
「お前それここにいるのが俺じゃなくても同じこと言うの？」
Aがとろんとした、
でもしっかりとした目で見つめてくる。
この部屋だけ時間が止まったような感覚に襲われかけた時、Aが口を開いた。
『竜にしか言わない。竜にそばにいて欲しい。竜だからいて欲しいの』
にへらってAはまぬけな顔で微笑んだ。
誰よりも愛しいその笑顔と
その反則級の言葉に俺の心は掴まれ、
もう逆らえなかった。
Aのベットの布団の端を持ち上げると
Aは俺のスペースを開けるように
のそのそと反対の端っこにズレる。
けど俺はその微妙な距離がじれったくて
寝転ぶやいなやAを引き寄せた。
『えっ...』
「そばにいて欲しいんだろ」
お互いの体温が溶け合うその距離が心地よくて、
俺はAを求めるように、それでいて優しく抱きしめた。
最初は戸惑っていたAも
すり寄るように身を預けてくる。
そんな様子が可愛くて仕方なかった。
頭を撫でてやるとしばらくして気持ちよさそうな寝息が聞こえてくる。
安心して眠れる居場所に俺がなれていることが素直に嬉しかった。
俺の腕の中であどけない寝顔を浮かべる女の子をいつまでも守れる存在でいたい。
ずっとそばにいたい。
「好きだよ」
幸せってこんな時間を言うんだろうなって
そんなことを思いながら
俺もAの体温に安心して
いつしか眠りの世界に沈んでいた。
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美愛(プロフ) - tenkhさん» ありがとうございます、凄く嬉しいです！とても力になります(*^^*) (2020年1月28日 14時) (
レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
tenkh(プロフ) - 更新嬉しいです！この作品めちゃくちゃ好きです！ (2020年1月28日 13時) (レス) id: a668c29e36 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - みほさん» ありがとうございます。しばらく毎日更新していきたいと思いますのでぜひ楽しみにしていてください(*^^*) (2020年1月26日 22時) (レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
みほ - 京極兄弟の妹の続き早く読みたいです！竜と妹のハッピーエンドも期待してます�� (2020年1月26日 21時) (携帯から) (レス) id: 478e83e2b7 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - SORA さん» わああ！！凄く嬉しいですヽ(*´∀｀)ノそう言って貰えると作者冥利につきます！これからも頑張って書かせて頂きますね！ (2020年1月26日 11時) (レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2020年1月10日 13時
