怒り ページ18
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顔でも洗って消えない熱を冷まそうと思い、
体育館裏の手洗い場に向かうが
その途中で女子の集団がこちらをチラチラ見ているのが気になった。
嫌な予感がしつつ、見ないふりをして足早に向かうも次第に取り囲むように近づいてくる。
女1「そんなに急いでどこ行くんですか京極さん？」
女2「見ましたよ伝説の王子選手権の練習動画。なんでたかが実行委員のあなたがあんなことされてるんですか？」
案の定ニヤニヤと笑いながら、
それでいて怒りを秘めた声に囲まれる。
あんなことというのは壁ドンの練習のことだろう。
そんなの私も初耳だったし
と反論したかったが今言っても火に油を注ぐだけだろうから黙っていた。
10人くらいの女子たちが私も奏様に…とか綾小路会長に、ネクストに、と怒りをあらわにして詰め寄ってくる。
そして追い詰められたと思ったら女子のうちの一人にドンと突き飛ばされた。
突然のことに何が起こったか分からず、
状況を把握した時には頭上のバケツから降ってくる水がやけにゆっくりと見えた。
最近びしょ濡れに縁があるな、
なんて自分のことをどこか遠くに感じたりもしたが、泥がはねた制服と耳に響く品のない笑い声が現実を見せた。
女3「ていうかそもそもあんたが京極兄弟の妹ってだけで意味わかんないんだけど」
女4「それな？キョーダイだかなんだか知らないけどチヤホヤしてもらえるからって調子乗ってんじゃない？」
その言葉に竜と尊人兄ぃが侮辱されたような気がして無性に腹が立った。
湧き上がった怒りは我慢の限界まで達し、
肩が震える。
くだらない嫉妬で私たち兄妹の絆バカにすんなって、一言言い返してやりたくて立ち上がろうと足に力を込めたが、倒れた時に捻ったのかズキンと痛んだ。
一瞬顔を顰めたが俯くなと自分を鼓舞し、
キッと睨みあげる。
「てめえら何してんの」
女子たちの垣根の先、
視線を上げた私の目に映ったのは竜だった。
甲高い耳障りな笑い声がその低い声によって吸い込まれる。
静かな怒りを纏うその姿は殺気をも感じられ、
誰も口が聞けず、私の方に歩いてくる竜に道を開けるかのように女の子たちは1歩後ずさった。
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美愛(プロフ) - �貂�さん» もし海司のセリフが既出だったら私の記憶違いなのでサラッと流しておいてくださいm(_ _)m応援ありがとうございます、更新頑張りますね (2020年1月10日 8時) (
レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - �貂�さん» コメントありがとうございます。ご指摘感謝致します、直させて頂きました。海司のセリフで海のあとに(日浦海司)とつけたのはここが多分海司のセリフとして使った「」が初めてだと思われるのでそうしました。他のキャラもそんな感じです。 (2020年1月10日 8時) (レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
�貂� - 物語一気に読んじゃいました。 今読んだばかりなのにもう続きが気になります。 更新待ってますね。 沢山の直しを言ってしまいすみませんでした(>_<) (2020年1月10日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
�貂� - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 見つけたのここの部分 龍の胸元を握りしめ、竜を見上げる。 途切れ途切れになったが何とか声が出た。 これ正しくは竜の胸元を握りしめ、ではないんでしょうか？ (2020年1月10日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
�貂� - これらずが抜けてませんか？ 正しくはもうどうしていいのか分からずではないんでしょうか？ (2020年1月10日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2019年12月18日 11時
