特別 ページ11
side竜
・
最近の気がかりはお前の笑顔が少ないこと。
高一の冬くらいからあまり笑わなくなってしまった。
笑うときもあるがすぐにその笑顔に影が落ちる。
無理して強がったような笑みになる。
他の奴には多分わからないくらいのちょっとした変化。
Aは自分を隠すのが上手いし、その上、誰も頼ろうとしないから。
この間、夕食もあまり食べず、部屋にこもった日があった。
母ちゃんと父ちゃんは年頃の女の子だし色々あるよねって笑ったけど、
俺は何かが引っかかってAを1人にしちゃいけないような気がした。ただの勘だけど。
急いで俺もご飯を食べ終わって、
何か甘いものでも持ってってやろうとコンビニに走ると、ちょうど季節のフェアかなにかでAの好きないちご味のものばかりで、つい買いすぎてしまった。
何て言って渡そうかとか考えながら帰り、
Aの部屋に行ってノックをすると部屋の電気もついてなく変な感じがした。
ドアを開けると俺の視界に入るのは目に涙を溜めるA。
涙を零す姿は儚くて綺麗で、一瞬息が止まった
そのまま壊れてしまうんじゃないか、
なくなってしまうんじゃないかという不安から
存在を確かめたくて、俺はAを強く抱きしめた。
脈打つ鼓動、
温かな体温がここにいるよって証明し続けてくれて、
そんな当たり前のことに安心を覚えながら、
嗚咽をあげるAを少しでも楽にしてやりたくて頭を撫でた。
泣き止んだあと何があったのか恐る恐る聞いてみるも何も答えない。
言いたくないのか視線を泳がせたAを見て、
言葉なんてなくてもわかってやれたら、
こんな時こそもっとちゃんと双子のシンパシー働けよ、って謎に苛立った。
その苛立ちを隠すように小さく息を吐いて心を落ち着けさせ、変わりというわけじゃないが気分転換にでもなればと海に連れて行った。
Aのことだから足くらい海につけるだろうとタオルを用意し、夜風が寒かったらいけないなと一応パーカーをひっぱってきといた。
まぁ、想像を超えるびしょ濡れになったからあまり役には立たなかったかもしれないけど
Aとふざけ始めるとお互いムキになってやりすぎてしまう。
でもそんな馬鹿なことしてる時が1番楽しくて気を許せる時間でもある。
生まれた時からそんな家族でありながら家族以上の大切な存在に出会えた俺は幸せなんじゃないかと、
柄にもなく思ったりするんだ。
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美愛(プロフ) - �貂�さん» もし海司のセリフが既出だったら私の記憶違いなのでサラッと流しておいてくださいm(_ _)m応援ありがとうございます、更新頑張りますね (2020年1月10日 8時) (
レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - �貂�さん» コメントありがとうございます。ご指摘感謝致します、直させて頂きました。海司のセリフで海のあとに(日浦海司)とつけたのはここが多分海司のセリフとして使った「」が初めてだと思われるのでそうしました。他のキャラもそんな感じです。 (2020年1月10日 8時) (レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
�貂� - 物語一気に読んじゃいました。 今読んだばかりなのにもう続きが気になります。 更新待ってますね。 沢山の直しを言ってしまいすみませんでした(>_<) (2020年1月10日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
�貂� - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 見つけたのここの部分 龍の胸元を握りしめ、竜を見上げる。 途切れ途切れになったが何とか声が出た。 これ正しくは竜の胸元を握りしめ、ではないんでしょうか？ (2020年1月10日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
�貂� - これらずが抜けてませんか？ 正しくはもうどうしていいのか分からずではないんでしょうか？ (2020年1月10日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2019年12月18日 11時
