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どうしよう、 どうしよう


誰かに見られなかっただろうか、

というか…



あの人は 何者なんだろう。








『ねえ、』





私が返事をする前に 近づいてきた顔

その綺麗な顔は、私の顔との距離わずか数センチというところで右に逸れた

まるで、猫が甘えて擦り寄るみたいに



視界はいつもの風景なのに わたしは途端に息を飲んだ


そして…





『なんか良い匂いする』







なにあれ!


あんなキザなセリフで、あんな距離で…



ううん、ああいうことをどの女の子にもするんだ、だからモテるんだ、 きっとそうだ、ああやっぱりズルイ






ただ、 あの時 一瞬全てが止まったのかと思った


この世の時間という時間、視界に映るものすべて、そして わたしの心臓までもが



でもそれは あの登坂さんの甘いジャスミンの香りによって 現実世界へと引き戻された






わたし…あの時どんな顔してたんだろう


ひどかっただろうなぁ




エレベーターを待ってたはずなのに、挙げ句の果てには挨拶もしないでダッシュで階段を駆け下りてきてしまった



明日どうしよう、 どんな顔して出勤すれば…






ため息をつきながら外に出ると



「さっむ…」





思わず肩がすくむほど 春寒の夜風が冷たかった







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neru(プロフ) - あとさん» ありがとうございます。そう言って頂けるだけで大変な励みになります!episode2もぜひ楽しみにしていてください☆ (2017年3月7日 20時) (レス) id: 72bd81452e (このIDを非表示/違反報告)
あと(プロフ) - イッキ読みしちゃいました!すごく好きな作品です!続き楽しみです(>_<) (2017年3月7日 19時) (レス) id: 0da50f1738 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんな | 作成日時:2017年2月11日 1時

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