俺たちが守る

☆ ページ45

ＮＯside


有岡｢･･･あのね、家に帰ってる途中、変なお兄さんたちに絡まれたんだ。でも、全然聴き取れなくて･･･ずっと無視してた。そしたら無理やり、腕、引っ張られて･･･叫んだの。そしたら、その人たち、どっか行っちゃった。それで、思い出しちゃったの･･･ｸﾞｽｯ｣


知念｢思い出した･･･？｣


有岡｢ｺｸｯ俺ね･･･｣


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有岡Past

俺には5つ年上の兄ちゃんがいた。兄ちゃんは頭が良くてかっこよくて優しくて、色んなことから俺を守ってくれた。親からの虐待からも。


俺は生まれた時から耳が聴こえず、まだ小さい頃は手話も唇を読むことも出来なかった。そのせいで、親とのコミュニケーションがとれず、両親は俺の事を殴った。


そして、｢あんたなんか、産まなきゃかった｣そう言ったんだ。俺は、小さいながらに、その言葉の意味を理解した。

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