かぞくいろ。 (ページ1)

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１《新しい日》ページ1

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今日から施設の始まりだと言うのに、施設の中は畳まれていない荷物の入ったダンボールだらけ。

濱田「人来るんかな」

桐山「4人だけやからな、俺らの目標は。こんなちっちゃい建物に10人もなんも入られへんて」

中間「結構でかいけどな」

濱ちゃんはパーカーを腕捲くりすると、ダンボールを畳んでごみ袋に放り投げた。

10時。

予定時刻まで2時間に迫って、話している余裕はないと急ぐ。

眼鏡をかけて資料に目を通す。

れいんぼー。

これだけを考えたのは濱ちゃんで、平仮名なのは柔らかい事を伝えるためだと言っていた。

キッチンの冷蔵庫に最低限の物を入れている照史も、何冊もの教科書が入っているダンボールを整理している淳太くんも、部屋の置き物を設置している濱ちゃんも皆子供を助けたいと言うのは同じ。

中間「どんな子やねんやろな」

濱田「せやでぇ？Aがもうちょっと細かく書いとってくれたら良かったのに」

「ごめんて、私そういうの得意じゃないの」

遠くで髪を軽くセットしている照史を見ながら三人で雑談。

得意じゃないというか、得意ではないけど掴みづらい特徴をまとめるのが難しかったせいもある。

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