結婚しました‥‥

真実 ページ8

梅雨の季節で、しかも雨上がりだから余計にかな。もぁぁってしてて外に出た時、やめようかななんて思ったけど、歩いてたら風もあるしで結構気持ちよかった。大分落ち着いてきて、





“今日は徹の好きな夕飯にしよう”。





そう思った。
ショッピングセンターに行って、食料買って、わくわくしながら家に帰った。

珍しく鼻歌なんか歌いながら、夕食作って。


柄にもなく、少しだけ髪を整えて。









待ってみた。







プルルルルプルルルル




いえの電話がなった。


ガチャ



「もしもしー？」


女の人だ。誰だろう？


『はい？もしもし。及川です』

「あ、奥さんですかー？どーもー。」

『そうですけど。』

「徹さんっていますぅー？」

『えっと、まだ帰ってきてないです。』

「そーなんだー、‥‥‥‥‥‥‥昨夜はすみませんでしたぁー」

『え？』

「あれ？徹、言ってなかったんだぁ。昨夜、徹さんをご飯に誘ったの、あたしなんですよぉ」

『どういうことですか？』

「実はぁ、徹さんに相談したいことがあってぇ、お願いして付き合ってもらいましたぁ」

『前から約束されてたんですか？』

「いいえー？突然だったので断られるかと思ってたんですけどぉ、“いいよ。じゃあ2人のほうがいいね”って言ってくれてぇ、すっごく助かったんでお礼が言いたかったんですけどぉ、家の電話番号しか知らなくてぇ。伝えておいてもらっていいですかぁ？」

『 ‥‥‥‥‥ 』

「もしもし？」

『あ、はい。伝えておきます』









心の底で何かが壊れる音がした。

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