気遣い ページ41
慎太郎SIDE
樹から連絡をもらった
俺はAの手をぎゅっとつかんだ。
【どうしたの？】
『いや！いつの間にか手ほどけてたから！』
【別にいいよ？慎太郎芸能人だし！】
『いいじゃん！仲良し夫婦で！』
【ありがとう】
Aにとって俺は芸能人の俺ってより
ジャニーズ所属のアイドルってことの方が
大きいらしい
俺のファンがいるかもしれない以上
波風立てずに過ごしたいんだろうけど。
目立つ場所でのこういう行動はイヤなのも
気づいてるけど。
“目撃情報から！若菜がついてきてるかも！”
なんてメッセージが送られてきたら
おかまいなしに手を握る他ない。
【ちょっと･･･慎太郎ｯ！】
『ん？』
【どしたの？手に力が入りずき･･･ちょっと痛いｯ！】
『あっ！ごめん！』
【大丈夫？】
『うん！ごめん！』
なんか手だけ警戒してて
いつの間にかAの手を握りすぎてたんだろう。
【買い物はこのくらいかな】
『石けん類忘れ物ない？』
【うん！ない！】
『じゃあ行くか！』
【付き合ってくれてありがとね！】
『いやいや！めっちゃ楽しかったな！』
【よかった！】
『ありがとう！』
帰る予定で1階を歩いていると
カラーバリエーション豊富なリュックサックを見つけた
【かわいいっ！】
『めっちゃかわいいじゃん！』
【えっ！でもこのリュック慎太郎とおそろいじゃん！】
『じゃあ俺もそのリュック買えばいいじゃん！』
【いいの？】
『おそろいまた増えていいじゃん！』
【いいの？やったぁ！】
リュック。めっちゃ嬉しそうに選んでて
俺が持ってて違和感ないやつも選んでくれた。
『俺が払うよ！』
【じゃあそれは私が払う。】
2人でナゾに1万円を交換して払った。
『ありがとう！』
【俺こそありがとう！】
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作者名：瑚心 | 作成日時：2021年9月3日 14時
