女優の私が推しの彼女はじめました 3 (ページ28)

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笑顔ページ28

北斗SIDE

みんなで押しかけた慎太郎とAちゃんのとこ。

『ここの入院費はSixTONES持ちで！』
【そうそう！俺らが勝手にこの部屋選んだし！】

ここの部屋は一段と高い。
誰が払うかでもめてるSixTONES5人と
慎太郎とAちゃん。

【とりあえず大丈夫だから！】
【そうそう！任せて！俺らが払うに決まってる！】
【決まってねぇよ！A困ってる！】
【Aちゃん！気にしないでね！】
【んふふ！ムリです！】

勝手にこの部屋選んだのは俺らだから
入院費を負担させては行けないって思ってる。
でも使ってるのは慎太郎とAちゃんだから
入院費はちゃんと払うって曲がらない2人。

【まぁまぁまぁ！とりあえずよかったよね！】
【ご心配おかけしました！】
【心配だったよな！慎太郎！】
【そりゃあな！】
【ホントびっくりしたぁ！】
【一安心！あとはリハビリかぁ！】

ここにいるみんな安心したように笑ってた。
よかった。

【ファンの子たちも喜んでくれてたな！】
【うん！AちゃんのSNSがいい感じに荒れてる】
【みんなから色んなメッセージ来てるね！】
【わっー！ホントだ！めっちゃすごい！】
【鶴もだけどこれだけたくさんの人が待ってたんだ】
【やっとだなぁ！】

こういうの。
なぜか分からず俺が泣きそう。
慎太郎か笑ってるし。
俺自身もどこかしら不安があって。
でもそれが拭われてすごく安心した。
事故の前のようには行かないこともあるかもしれない
それでも今この時間があるのはホントにキセキ。
この事故が俺らの価値観を大きく変えた。
大切な人の身の危険とか
自分自身に起こりうるかもしれないこと。
たまたまAちゃんだったけど。
俺だったかもしれないし
樹だったかもしれない。
慎太郎だったかもしれないし
京本だったかもしれないし
髙地だったかもしれないし
ジェシーだったかもしれないし
他の誰かだったかもしれなくて
その時にならないと誰かは分からなくて
その事故で生きるとか死ぬとかはホントに分からない
あの事故から奇跡的に生還してくれたAちゃん
1人が目覚めるだけでこんなにも嬉しいんだって
少し前の俺らには絶対分からないことだった。