女優の私が推しの彼女はじめました 2 (ページ3)

今日:20 hit、昨日:70 hit、合計:174,762 hit

独占欲ページ3

収録終了後。
今度はAが俺の楽屋に来てくれた。

《コンコン》

『はい！』
【失礼します！】
『あっ！』
【おひとりですか？】
『そうですけど！どうしたんですか？』
【私に会いたいって思ってる頃かなって思って！】
『うん！そうだったかも！』
【えっ？素直なんだ？】
『A？』
【んー？】
『さっきはありがとう！』
【えっ？】
『連絡先！』
【あぁ！なんかあの人カッコイイからさー？】
『はっ？』
【連絡先交換なんて恥ずかしくて出来ないよ〜】

って言ってるA。

『はっ？』
【ん？】
『俺のためじゃないの？』
【えっ？】
『あ･･･じゃない？俺てっきりさ？』
【えっ？何？】
『いや･･･なんでもない！』

俺の自意識だったのかななんて。
イケメンだったから連絡先交換しなかったって事は
ブサイク芸人さんだったら喜んでって流れだったか？

【んふふ！】
『ん？』
【ウソウソ】
『何が？』
【イケメンだったから連絡先交換しなかったって】
『うん』
【あれウソだよ？】
『ウソなの？』
【目の前で見え見えとされるのイヤだし】
『うん』
【慎太郎が複雑な気持ちになるのはわかってた！】
『そう？』
【収録前から心配してくれてたじゃん？】
『まぁ』
【気をつけるようにはしようって思ってたし！】
『ありがとう！』
【1番大切な人の連絡先があれば困らないから！】

って満面の笑みを浮かべたA。

【もしかして嫉妬してくれた？】
『めっちゃしたよ』
【へぇ？見たかったなぁ！どんな顔だったんだろ！】

結構したよ。
隣同士触れるか触れないかの距離に
俺とAじゃなくて
Aと別の男が座ってんだよ？
収録中俺ずっと嫌な顔してなかったかな？
ずっと不機嫌って感じじゃなかったかなって思う。

『ねぇ？』
【どうしたの？】
『俺らさ･･･一緒に･･･住まない？』
【嫉妬でおかしくなってるよ！】
『うん･･･なってる』
【慎太郎？】
『やっぱり俺の帰る家にAがいて欲しい！』
【また同居始める？】
『ううん･･･同棲･･･しよう』
【どう･･･せい？】
『うん！考えておいて？』
【ありがとう！】

少しでも俺の近くに
俺の触れられる場所にいて欲しいって思った。
会いたい時に会える場所にいて
俺の一方的なわがままだけど
抱きしめたい時に抱きしめられるくらい
傍にいて欲しいって改めて思ったんだよね。
助けて欲しいって思ってくれた時に
1番に駆けつけであげられる距離にいたい。