女優の私が推しの彼女はじめました 2 (ページ42)

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女優の元カノページ42

駿璃SIDE

会ってくれるって言ったから人気のない
個室の店で待ち合わせた俺たち。

【失礼します！】

ふすま越しに聞こえて来たのは聞き慣れたAの声

『どうぞ！』

ふすまが開かれると少し大人っぽくなったA。

『久しぶり！』
【うん！久しぶり！】
『こっちすわっていいよ！』
【ありがとう！】

俺に会うの気まずいよな。
俺が裏切ったんだもんな。

【久しぶりだね！元気だった？】
『あぁ！Aは？』
【元気だったよ！】
『それならよかった！』

なんか少し遠い存在になってしまったA。

『そういえば映画見たよ！』
【そうなの？】
『あぁ！』
【恥ずかしいなぁ】
『なんかちょっと複雑だった』
【そっか！】
『A？』
【ん？】
『俺たち･･･やり直せない？』
【んふふ！笑っちゃう！】
『俺ずっと後悔してたんだ！』
【後悔ね】
『やっぱり･･･Aが好きだ』
【都合いいね･･･振ったり･･･戻って来ようとしたり】
『ごめん』
【それも･･･都合よすぎ･･･謝ってって言ってない】
『･････････』
【謝って欲しいわけじゃないのに･･･ごめんって･･･】
『ごめん！』
【話聞きたいのに毎回毎回“ごめん”ってさ】
『･････････』
【こっちが責めてる気分になる】
『うん！』
【どうして戻りたいの･･･女優になったから？】
『違うよ！』
【でもあんな振られ方したらそうとしか思えない】

今となって俺はAにずっと我慢させてきたんだ
ってことを知った。
Aの優しさに甘えきってた俺の弱さ。

【許しすぎたの？駿璃と私･･･離れちゃったよね】
『A！』
【重かった？大好きだったよ】
『･････････』
【私は･･･やり直せない】
『A！』
【もう好きじゃないの･･･大切な人がいて･･･】
『俺は･･･今でも･･･Aが大切』
【私が駿璃大切な時に･･･駿璃はどこか向いてた】
『･････････』
【駿璃が私を大切に思っててくれても･･･私は･･･】
『付き合ってる人･･･いるの？』
【うん！】
『俺たち･･･別れなかったらさ』
【家族になってたと思う】
『家族？』
【他の人のとこ行かなかったら3人家族になってた】
『･････････』

その意味察した。

【ダメになっちゃったけど】
『･････････』
【ダメにしたんじゃないよ？ダメになった！】
『そうだったんだ』
【怖くて誰にも言えてないの】
『付き合ってる人にも？』
【言わなきゃ行けないって思ってる】