女優の私が推しの彼女はじめました 2 (ページ12)

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ばったり会ってページ12

優吾SIDE

スタジオを出てインフォメーションのとこで
Aちゃんを見つけた俺。

『おつかれさま！』
【あっ！髙地さん！】
『終わり？』
【はい！終わりました！】
『そっかそっか！慎太郎のとこ帰るの？』
【いえ！連絡だけして自宅に帰ります！】
『そっか！』
【髙地さんは終わりですか？】
『うん！俺も帰る！』
【おつかれさまです！】

なんか。メンバーの彼女とこうやって話すの
ちょっと不思議だったりする。
“この子。慎太郎の事好きなんだな”とか思っちゃう

【あの】
『ん？』
【荷物！持ちますよ！】
『いや！重いから大丈夫だよ！』
【それなら尚更持ちますよ！】

大量に荷物を持ってる俺。
最初はこの大荷物だし声かけないほうがいいかなって
思ってたんだけど
スルーされてるって思われるのもイヤだから声かけた
気を遣わせる事になるなら気づかないフリしてた方が
よかったよな。

【はい！】

そう言って俺の持ってる荷物に手を伸ばしてくれた。

『ありがとう！じゃあ途中まで！』
【はい！】
『ごめんね！』
【全然です！引越しのお手伝いしてもらったんで！】
『ありがとう！』
【どういたしましてです！】

しっかりしてて
礼儀正しくて
裏表のないようなAちゃん。
幼い頃から上下関係の厳しい世界で揉まれてきた
慎太郎がこの子を好きになる理由が分かる。
慎太郎の女の子版のようなAちゃん。

『そういえばさ！』
【はい！】
『慎太郎との仕事に俺ら混じってごめんね！』
【あ！ランキングのやつですか？】
『うん！』
【全然です！】
『よかった！2人がよかったかなって思ってたから』
【んふふ！最近は2人の時間が多いので全然OKです】
『そっか！』
【よろしくお願いします！】
『こちらこそよろしく！』
【はい！】
『最近は慎太郎があんま残らないんだよね』
【すぐ帰ってくるって言ってました！】
『きっとAちゃんといる時間が幸せなんだろね』
【でも私がペース崩してるのかなとも思います！】
『ペース？』
【慎太郎が私中心に回ってくれてる感じで】
『そうなんだ！』
【ちゃんとメンバーさんたちとの時間取れてるかな】
『俺たちは全然取れてるよ？』
【それならいいんですけど！】
『そういうこと思わなくていいよ！』
【すいません！】
『Aちゃんが慎太郎の原動力になってるしさ！』
【ありがとうございます！】
『慎太郎が元気ならファンの子たちも嬉しいしさ！』

余計な気を回させてたんだな。
ファンの子も推してる2人だから。