女優の私が推しの彼女はじめました 8 (ページ9)

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T O K I O カケル ⑤ ページ9

いつだって聞かれる

【もしあの映画のヒロインがAちゃんじゃなかったら】

っていう質問に俺は自信を持って

『俺は今でも独身っすよ〜！』

それは当たり前。
恋愛映画で共演すれば誰でもいいってわけじゃない。

『それこそ映画でAに殺される役だったとしても！』
【あ〜！奥様と結婚してた？】
『はい！まじで役に惚れたわけじゃないです！』

もちろん役も素敵な女性を描いてたけど
日頃撮影現場に一緒にいたAっていう女性が素敵だった
あのキャストたちで作り上げるものがあって嬉しかった。
息子に胸を張って言える。
“ママみたいな女の子を好きになれ”って。

【息子さんって生後？】
『もうすぐ3ヶ月です！』
【あ！7月生まれ？】
『そうなんです！』

俺と同じ7月生まれなんです！

【じゃあ息子さんとやってみたいことは？】
『たくさんあります！』

ママの誕生日には2人で飾り付けをして
ケーキを運ぶ光灯の手を軽く支えてママのとこへ届けて
“光灯ありがと〜”って優しく抱きしめると思う。
それを俺目線でしっかりみたい。
それって俺の幸せの時間

それに公園で走り回る息子を追いかけてみたり
Aの好きなひまわり畑に付き合ってみたり
ママ仕事だし“ピザ頼もう！”とかやってみたい
それに風呂で好きな女の子の話をきいてみたい

『家でキャッチボールとかサッカーとかしゃぼん玉とか』
【おおおおお〜俺やってる！】
【やってるね〜！】
『まじ楽しみすぎます！庭を大きくとったんで！』
【あ〜！一軒家？】
『はい！建てました！』
【お〜！】

頑張った。
ジャニーズ20代前半。
俺のため家族のため大きな家を建てた。
俺の夢を叶えてくれたAの
いつかは大きな家に住みたいって夢を叶えたかったから。
息子が小さい頃から
思い出のたくさんある家になって欲しかったし
何より“森本”と掲げられた表札の家に
妻と子供がいる幸せを味わいたかったから。
頑張って後悔はない。
あの家にAと息子の笑い声が響いてるから。
俺が報われてる気がして止まない。