俺らの街はΩに優しい (ページ4)

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俺には恋人がいる

名前は、黒澤悠斗

短い黒髪は何色にも染められていない

細い目は必要以上のものを映さない

骨ばった力強い手は思ったよりも優しくものに触れる

それは、俺を彼色に染めてくれて

それは、俺を映してくれて

それは、俺に触れてくれて

彼のそんなところが、俺は大好きで仕方が無い

彼は、αだ

αの彼とΩの俺は、

番という特別な関係を結ぶことが出来る

番とは、αがΩの項を噛んで出来る特別な関係だ

番という関係を結ぶことで、

Ωは、その番以外にフェロモンを撒き散らす
ことがなくなり

αは、番以外のフェロモンを感じなくなる

Ωからはこの関係を断ち切ることが出来ないが

αからはその関係を断ち切ることが可能

なんで悠斗が俺と番になってないか

悠斗は、自分が『1人前』になって、らしい

1人前とは？課長？社長？

悠斗だと、どれも叶えられるのだろう

悠斗は、超がつくほど、優秀だから

真面目すぎて困ることもあるけどね