知りたいこと ページ10
「グクッ‼」
階段に続く曲がり角。
気づいたらグクを呼び止めていた。
「なに?」
立ち止まり振り返るグク。
その姿が切なくて儚くて綺麗だった。
この数年間のグクを私は知らない。
だから…。
君のことを知りたい。
そう思ったんだ。
「 昨日の暴行事件グク…なんでしょ?」
「なにが?」
君は嘘をつくのが下手だ。
本当は動揺してるくせに隠そうとしている。
「私昨日コンビニで争う声聞こえたから」
「…それがなに?」
「グク前もこういうことあったでしょ?だから…」
ゴンッ。
鈍い音と共に、私の意識は遠のいていった。
目が覚めると保健室のベッドの上で横になっていて。
「あ、起きた?」
白い白衣が似合うキム・ソクジン先生。
保健室の先生でイケメンと女子から人気だ。
優しくて料理が上手で背が高くて。
オヤジギャグを何気なく言って自分で笑うところも可愛いと言われている。
「先生、私…」
体を起こそうとすると痛くて動けなかった。
何で保健室にいるのかも分からないし、何でこんなに体が痛いのかも分からない。
それと目が覚めるまでの記憶がなくて…。
「キムさん、よーく聞いてね」
先生が真剣な面持ちで話し出す。
「実はキムさん、階段から落ちたらしいんだ」
えっ?
私が顔をしかめると、困った顔で笑う。
「僕も見たわけじゃないから詳しいことは分からないんだけど…。ここまで連れてきてくれたチョン・ジョングクくんが教えてくれてね。君が階段から落ちたところを見て運んできてくれたらしいんだ」
えっ?
ちょっと待って。
階段から落ちた理由は分からないけど、その前何があったかは覚えている。
グクと話していて…。
あれ?
その後は…。
そっか。
そこで記憶が途切れてるんだ。
でも階段から落ちるほど私は抜けてない。
階段近くで話してたから絶対とは言えないけど。
貧血持ちじゃないし。
まさか。
でもそんなはず…。
ないって言いたいけど。
だってあの時は私とグクの他に誰も居なかったから。
グクが私を階段から落としたとしか考えられない…。
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senri(プロフ) - コメントありがとうございます。そうやって頂けると嬉しいです。これからも頑張って更新していきますね。 (2018年5月26日 20時) (
レス) id: c66ae1be2f (このIDを非表示/違反報告)
ゆりえ(プロフ) - すごく面白くて続きが気になります（ ; ; ）更新頑張ってください！！ (2018年5月26日 20時) (レス) id: 5cadf1079f (このIDを非表示/違反報告)
senri(プロフ) - コメントありがとうございます。すみません、忘れていました。ご指摘ありがとうございます (2018年5月16日 21時) (レス) id: c66ae1be2f (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年5月16日 20時) (レス) id: bcb03ca05f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：senri | 作成日時：2018年5月16日 18時
