CASE_26 ページ26
YOUR SIDE_
差出人不明のLINEの件は怖かったけど、
単なるイタズラだと思ってそのままにして置いた
午後、再びあのカフェで岩橋さんとお茶を飲む
岩「 実は僕知ってたんです
廉くんとAちゃんが付き合ってないの 」
「 じゃあどうして聞いたんですか？ 」
岩「 直接Aちゃんの口から聞きたくて 」
「 それってどういう… 」
岩「 僕、Aちゃんのこと 」
彼の瞳が私を捕らえて離さない
その先の言葉に期待してしまう
こんなにドキドキするものだなんて
生まれて初めて味わった感覚
岩橋さんが言いかけた時だった
____________ﾋﾟﾛﾝｯ
ニュースの通知だった
“ 切り裂きジャックの2人目の正体明かされる ”
そう書かれた記事のタイトルは
私の意識を攫うのに時間はかからなかった
岩橋さんから続きを聞きたい、けど
私には優先しなくちゃならないことがある
「 ごめんなさい… ちょっとだけ御手洗行きますっ 」
岩橋さんは笑顔で頷いた
少しだけ不気味な… いや、気のせいかな
トイレにこもり、私はさっきの記事を読み進める
そこには驚くべき内容が
“ 切り裂きジャックの2人目の人物像が、専門家の推測により判明
-茶髪で色白
-甘いタレ目
目撃情報をもとに、この2点が特徴的であると専門家は語っている”
またしてもあやふやな情報
こんなののために岩橋さんを待たせて
トイレに駆け込んできたなんてバカらしい
私は手を洗って席まで戻る
「 ごめんなさいっ、急に席を立ってしまっ… 」
その時気づいた
笑顔でこちらを見る岩橋さん
その髪は茶髪、白くて細い腕、
そして甘いタレ目…
一瞬、身震いがした
岩「 どうしたんですか？顔色悪いですよ 」
「 あ、ちょっとお腹すいちゃって、ははっ 」
その場しのぎの嘘も、岩橋さんの笑顔も、
全部、アイスティーのミルクのように混ざって
濁ってはくれないだろうか
関わってはいけない人に関わろうとしてるのか
それともこの人は無関係の白か
今の私には判断するすべはない
ただ私が唯一わかってることは、
この人の真っ直ぐ私を見つめる目はとても優しい
…それだけ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 118人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みよ(プロフ) - 更新ありがとうございます！続き楽しみにしています！ (2021年6月4日 8時) (
レス) id: 09faef6e8f (このIDを非表示/違反報告)
renchka(プロフ) - すごく面白いです！毎回ドキドキしながら見てます (2020年11月11日 9時) (レス) id: 738f8e5133 (このIDを非表示/違反報告)
みみりん - とってもおもしろいです！更新楽しみにしてます！ (2020年4月26日 12時) (レス) id: 7968a35903 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さっくー。 | 作成日時：2020年4月14日 2時
