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「角名…おまえ調子わるいんか?」



放課後、キュッキュと

バレーシューズの擦れる音が木霊する中

侑が俺に声をかけた。




「あ…いや、そんなことないんだケド、」


「けどなんやねんっ!!

もうさっきからずっとボケっとしとるやんけ!!」


「そうだっけ? ゴメン」



適当にあしらう俺に

謝って済めば警察はいらへんわ!!と侑が吠える。



別に体調が悪い訳では無いけど、

そういう訳ではないんだけど。



____どうも息苦しい。



じわじわと首を絞められ、

爪が皮膚にくい込んでいくような感覚。



もうすぐ、春高もあるってのに。

部活に集中出来ないなんて重症だ。



ちょっと前までは、ちゃんと

ちゃんと友達としてAと侑を応援出来たのに。



なんで、今更。

















「はー…ただいま」



家に着いた途端どっと疲れて

玄関に座り込む。



「あら、おかえり〜

そんなに疲れてどうしたの〜?

ご飯できてるからね〜」



ドアからチラッと顔を出した母さんが

俺を見て心配そうな顔をする。



「…うん、後で食べるよ」



そんな母さんのいるリビングには顔を出さずに

自分の部屋へと向かった。




スマホでLINEを開いて

Aとのトーク画面を見る。




形に残すのはどう考えても良くないと分かるのに

どうしても形に残したくて。

あの日を後悔してないか、ちゃんと本音が知りたくて。

言えない気持ちを抱えるのが苦しくて。



キーボードをタップしてメッセージを送ったけど

既読がついただけで、

Aからの返信が来ることは無かった。




りんたろうねえ、

りんたろうすきだよ




△▼

罰→←罰



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設定タグ:ハイキュー , 稲荷崎 , 角名倫太郎   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ぽよたろう | 作成日時:2022年6月4日 17時

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